【中古】 ＆TRAVEL 北海道 ハンディ版(2024) これが最新の北海道まとめ。 ASAHI ORIGINAL／朝日新聞出版(編者)
【場所】：北海道旭川市東旭川町倉沼
【お勧めの観光シーズン】：春～秋（4月下旬～11月上旬）が見どころ。
【アクセス】：JR旭川駅からバス約40分。車だと旭川ICから約30分。
【参考費用】：大人1,000円、中学生以下無料（年間パスポートあり）。
【説明】：日本最北の動物園。動物の自然な生態が見られる行動展示を実施して、一躍有名になった。
■ 概要（記入の時点）
北海道旭川市の郊外に位置する「旭山動物園」は、日本国内のみならず、世界中から観光客を引き寄せるほどの人気を誇る動物園です。かつて来園者数の減少により閉園の危機に直面していたこの施設は、斬新な発想による展示方法「行動展示」によって劇的に復活を遂げました。その結果、今では“見せる”のではなく“魅せる”動物園として高く評価される存在となっています。
開園は1967年と意外と古く、長年にわたり地域に根差した施設として親しまれてきました。しかし2000年代初頭までは施設の老朽化と来園者減少の波に苦しみ、まさに存続の瀬戸際でした。そこで職員たちは「動物本来の姿を見せよう」という発想に立ち返り、観察視点や展示方法を根本から見直しました。水中トンネルを泳ぐアザラシ、空を舞うように跳ぶホッキョクグマ、上下左右の三次元的な動きが観察できるサル山など、従来の「ただ檻の中にいる動物を眺める」スタイルを覆す展示手法が数多く生まれました。
この動物たちの自然な行動を観察できる“行動展示”こそ、旭山動物園の真骨頂。ここでは単に動物を見るだけではなく、「どうしてこの動きをするのか」「この行動にはどんな意味があるのか」といった学びの機会も自然に得られるよう工夫されています。動物と人との間に生まれる理解の芽、それが旭山動物園の目指す理想です。
現在では年間入園者数が150万人前後に達する年もあり、北海道観光において外せないスポットとして全国的な認知を得ています。修学旅行の定番地としても名高く、夏季・冬季ともに多くの家族連れや動物愛好家で賑わいを見せています。
■ 施設・アトラクション（記入の時点）
旭山動物園の敷地内には、さまざまなテーマに基づいた展示施設が点在しており、それぞれに工夫が凝らされています。代表的な施設をいくつか紹介しましょう。
まずは「ほっきょくぐま館」。ここの目玉は何と言っても、水中トンネル越しに見るホッキョクグマのダイブシーンです。厚さ約5cmの強化ガラスを通して、迫力ある巨体が頭上を泳ぐ様子はまさに圧巻。ホッキョクグマの泳ぎや動きを、あらゆる角度から観察できるよう設計されています。
次に紹介したいのが「ぺんぎん館」。冬になると園内で実施される「ペンギンの散歩」は名物イベントのひとつで、愛嬌たっぷりのペンギンたちが雪の上をのんびりと歩く姿は、多くの観光客の心を癒やします。この展示では、水中を自在に泳ぐペンギンのスピード感あふれる様子も観察可能で、空中から水中に飛び込む一瞬の躍動感が人気の理由です。
「おらんうーたん館」では、高さ15mのタワーからロープを伝って悠々と渡る姿が見られ、まるで空を飛んでいるかのような光景に感動する来園者も多数。また「もうじゅう館」ではライオン、トラ、ヒグマなど大型肉食獣の生態に迫る展示が行われ、狩りを模した食事シーンなど動物の本能に触れられる瞬間が数多く演出されています。
その他にも、「あざらし館」では円筒形の水槽を上下に移動する様子が楽しめ、シンプルながら「なぜこんなにかわいいのか」と話題になるスポットです。
こうした各展示施設は単に動物を見せるだけでなく、解説パネルや観察スペースを工夫することで、「なぜこの行動をするのか？」という好奇心を刺激する教育的側面も持っています。
■ 見どころ・人気スポット（記入の時点）
旭山動物園を訪れるなら、見逃してはならない人気スポットがいくつもあります。その代表格が冬季限定の「ペンギンの散歩」。雪の積もった園内を、キタイワトビペンギンやジェンツーペンギンなどが列を成して歩く姿は、まるで絵本の一場面。撮影スポットとしても人気があり、SNSにも多数の投稿が寄せられています。
また、「シロクマのダイブ」も注目の的。水に飛び込む際の音やしぶき、水中での優雅な動きは、見る者を一瞬で引き込みます。運が良ければ、水槽前でガラス越しにシロクマと“にらめっこ”ができることも。
「もぐもぐタイム（給餌タイム）」も忘れてはなりません。飼育員の解説付きで行われるこの時間帯では、普段見られない動物の食事風景をじっくり観察できます。中でもヒグマの魚丸かじりや、レッサーパンダの竹食べタイムは大人気。
「トビムシ観察室」や「夜の森の小動物コーナー」など、知る人ぞ知るマニアックな展示も充実しており、動物に関する知識を深めたい人にはたまらない空間です。
さらに、園内各所にある展望デッキからは旭川の山並みや四季の変化を背景に、動物たちを眺めるという贅沢な時間も味わえます。
■ 費用の目安（記入の時点）
旭山動物園を訪れるにあたっての予算計画は、家族旅行でも個人旅行でも大きなポイントになります。ここでは、入園料をはじめとする費用感を詳しくご案内します。
まず、入園料に関してですが、非常にリーズナブルな価格設定となっています。大人（高校生以上）は1,000円、小・中学生は500円、未就学児は無料です。これは、全国的に見てもかなりお得な水準と言えます。また、旭川市在住者向けの年間パスポートや、道内在住者限定のキャンペーンなども定期的に開催されているため、リピーターにも優しい料金体系となっています。
一日かけてじっくり園内を回るつもりであれば、飲食費やお土産代もある程度計上しておくと良いでしょう。園内にはレストランや売店が複数あり、軽食であれば一人あたり500～1,000円程度、しっかりした食事を楽しみたい場合は1,500円前後を見込んでおくと安心です。ファミリー向けのセットメニューやお子様ランチも用意されており、価格とボリュームのバランスが取れたメニューが並びます。
また、交通費も忘れてはなりません。旭川駅からはバスで約40分ほど、片道450円程度の市内路線バスが出ています。レンタカーを利用する場合は駐車場代が別途必要になりますが、園の隣に大型駐車場があり、普通車は1日500円と比較的安価です。
お土産コーナーでは、動物をモチーフにしたぬいぐるみや文具、限定のお菓子類などが数百円～3,000円程度で購入可能です。特に旭山動物園のオリジナルグッズは人気が高く、ギフトにも最適です。
全体として、1人あたりの1日予算は交通費＋入園料＋食事＋お土産でおおよそ3,000～5,000円が目安。家族連れの場合は少し多めに見積もるのが良いでしょう。それでも、これだけの体験ができる場所としては、非常にコストパフォーマンスの高い観光地と言えます。
■ 食事やお土産について（記入の時点）
旭山動物園の楽しみは動物だけではありません。園内には北海道らしさを感じられる飲食施設や、ここでしか手に入らない魅力的なお土産が揃っています。
食事に関しては、園内に3カ所ほどの飲食エリアが点在しています。その中でも人気なのが「もぐもぐテラス」。ここでは旭川ラーメンやジンギスカン丼、地元産野菜を使ったカレーなど、北海道らしい味覚をカジュアルに楽しむことができます。お子様ランチやアレルギー対応メニューもあり、家族連れにも配慮されたサービスが嬉しいポイントです。
軽食を楽しみたい方には、ホットドッグやフライドポテト、ソフトクリームなどのスナック系も豊富に取り揃えられています。特に「しろくまソフト」は、白いチョコクランチと濃厚なミルクソフトの組み合わせが絶妙で、インスタ映えすると評判です。
そしてお土産コーナーも見逃せません。園内にある「ぺんぎん館横売店」や「中央売店」には、ここでしか買えない限定グッズが多数並んでいます。たとえば、人気の「ぺんぎんマグカップ」や「しろくまぬいぐるみ」は毎年デザインが変わり、コレクター心をくすぐるアイテム。さらに、地元のお菓子メーカーとコラボした「動物クッキー」や「旭山動物園限定どら焼き」など、味でも記念になる商品が豊富です。
旭川の銘菓である「き花」や「じゃがポックル」なども取り扱っており、北海道土産としても重宝されます。子どもから大人まで楽しめるラインナップで、ついつい買いすぎてしまう人も少なくありません。
また、園オリジナルの図鑑や絵本、ポストカードなども充実しており、学習と記念を兼ねたお土産選びができるのも旭山動物園ならではの魅力です。
■ 良かった点・口コミ（記入の時点）
旭山動物園を訪れた人々の多くは、その展示のユニークさと動物たちの生き生きとした姿に感動したという声を寄せています。特に、他の動物園では味わえない「行動展示」の体験は、口コミサイトでも高評価が多数を占めています。
「ホッキョクグマの水中遊泳を下から見上げる迫力は、まるで自然の中にいるかのようでした」といった声や、「ペンギンの散歩が思った以上にかわいくて、見ていて涙が出るほど癒やされました」といった感動的な感想も多数。
また、「飼育員さんの説明がとてもわかりやすく、動物への愛情が伝わってきた」と、職員の丁寧な対応や解説の質に言及する声も多く見られます。もぐもぐタイムでの生解説に感銘を受けたという声も多く、「動物が何を考えているのかまで知りたくなった」という反応もあるほどです。
家族連れからの評価も高く、「子どもが初めて本物のライオンを間近で見て大喜びだった」「動物たちとの距離感が近くて、まるで友達になれた気分」という親目線の体験談も豊富です。
さらには、「冬の雪景色と動物のコントラストが美しかった」「四季折々で違う表情が見られるのが良い」という、リピーターならではの評価もあり、何度訪れても飽きの来ない動物園としての地位を築いています。
■ 悪かった点・口コミ（記入の時点）
多くの高評価が寄せられている旭山動物園ですが、来園者の中にはいくつか改善点や気になった点を挙げる声もあります。ここでは、実際に訪れた人たちから寄せられた「惜しかった」「不便だった」という口コミを紹介し、よりリアルな体験の一端をお伝えします。
まず多く指摘されるのが「混雑」に関する内容です。特に夏休みや連休中、ゴールデンウィーク、冬のペンギンの散歩が行われるシーズンなどは、平日であっても園内が非常に混み合います。人気の展示エリア（とくにぺんぎん館・ほっきょくぐま館）は見学者が列をなしており、ゆっくりと動物を見る余裕がないという声が散見されます。「人だかりでペンギンの泳ぐ様子がほとんど見られなかった」という残念な意見もあり、ベストな観覧時間を選ぶ工夫が必要かもしれません。
また、「冬季の園内移動が大変だった」という声も。園内は基本的に屋外移動が中心で、坂道も多いため、雪道に不慣れな観光客や小さなお子さん、足の不自由な方にはやや不便に感じられるようです。滑り止め対策の靴を用意していなかったために転倒したという報告もあり、防寒具や歩きやすい靴の準備が重要です。
施設面では、「トイレの数がやや少ない」「授乳室の案内が分かりづらかった」といった声も挙がっています。家族連れの来園者が多いからこそ、こうした細かな配慮は重要なポイントとなります。
飲食関連では、「休日はレストランが満席でかなり待たされた」「お弁当を持参したが、食べるスペースが少なくて困った」といった声もありました。園内の座席が限られているため、混雑時はお昼の時間帯を外して行動するなどの工夫が必要です。
このように、人気スポットならではの“混みすぎる”という課題や、雪国ならではの“環境的な不便さ”などが散見されますが、事前の準備と時間配分で十分に対処可能な範囲とも言えます。
■ お勧めの観光時期について（記入の時点）
旭山動物園を最高に楽しむには「いつ行くか」も重要なポイントです。この動物園は四季ごとに全く異なる表情を見せてくれるため、どの季節にも独自の魅力がありますが、それぞれにメリットと注意点があります。
冬（12月～2月）は、旭山動物園ならではの特別な体験ができる最も人気のある季節です。名物「ペンギンの散歩」が行われ、雪原を歩く愛らしい姿は、ここでしか見られない光景。さらに、白銀の背景に映えるホッキョクグマやシロフクロウの姿はまさに幻想的です。ただし、この季節は積雪・寒さとの戦いもあるため、防寒対策は必須。ダウンコート、滑り止め付きのブーツ、カイロなどの準備をして訪れることを強くお勧めします。
春（3月～5月）は、雪が解け、草花が芽吹き始める時期で、園内は柔らかな彩りに包まれます。動物たちの活動も活発になり始め、子育て中の動物を見る機会も増えるため、シャッターチャンスが多い季節でもあります。気候も比較的穏やかで、歩きやすく、観光に最適なコンディションが整います。
夏（6月～8月）は北海道の気候が最も過ごしやすく、観光シーズン真っ只中です。動物たちも日陰で涼む様子や水辺で遊ぶ姿を見せてくれるので、違った意味での「行動展示」が楽しめます。ただし、観光バスや団体客の来園が増えるため、園内は混雑します。朝一番や夕方の時間帯を狙うと比較的快適に回れます。
秋（9月～11月）は紅葉に彩られる園内を散策しながら、動物たちが冬支度を始める姿を観察できるユニークな時期です。日中と朝晩の気温差が大きくなるため、軽めの防寒着を携行すると良いでしょう。比較的観光客も少なめなので、落ち着いた雰囲気の中でゆっくり楽しめるのが魅力です。
総じて、「冬のペンギン散歩」と「春の子育てシーズン」が特に人気が高い一方で、「秋の静けさ」や「夏のにぎわい」も捨てがたいというのが旭山動物園の四季の魅力。季節ごとに異なる体験ができるため、訪れるたびに新鮮な驚きと感動があるスポットです。
■ 渋滞・待ち時間など（記入の時点）
旭山動物園は全国的な人気を誇るスポットであり、特に連休や観光シーズンには混雑が避けられません。アクセス面と園内での待ち時間について詳しく解説します。
まず、アクセスの段階で言えば、JR旭川駅からはバスで約40分程度。ただし、ピークシーズンにはバスの本数や座席が足りないこともあり、乗車前の行列に並ぶ可能性があります。特に午前9時台～10時台のバスは非常に混みやすいので、早朝の便を狙うのがおすすめです。
自家用車やレンタカーで来園する場合も、10時以降になると駐車場が満車になることが多く、臨時駐車場に回されることも。混雑時には駐車場の入場待ちで10分～30分ほどかかる場合もあるので、余裕を持ったスケジュールが大切です。
園内では、ぺんぎん館やほっきょくぐま館などの人気展示エリアで行列ができるのが常。とくに「もぐもぐタイム」の前後は集中的に混雑します。待ち時間は5分～15分ほどですが、イベントが近づくと20～30分の場所取りも必要になることがあります。
また、園内の飲食施設は正午～13時の時間帯がピークで、注文から提供までに10～20分待つことも。こうした混雑を避けるには、11時前に早めの昼食を取るか、14時以降にずらすのが賢明です。
トイレの混雑もタイミング次第で発生するため、空いているタイミングを見つけてこまめに利用することをおすすめします。
結論として、混雑は避けられないが、朝の早い時間帯を狙って行動すればかなり快適に園内を楽しむことができます。
■ 宿泊施設（ホテル）について（記入の時点）
旭山動物園の観光をより充実したものにするためには、快適な宿泊場所の選定も重要です。園内に宿泊施設はありませんが、旭川市中心部には幅広い選択肢が揃っており、家族連れからカップル、ビジネスユースまで様々なニーズに対応しています。
もっとも便利なのは、旭川駅周辺のホテルです。駅から動物園行きのバスが発着しているため、アクセスの良さは抜群。「JRイン旭川」や「ホテルウィングインターナショナル旭川駅前」などは、清潔感・価格・立地のバランスが良く、観光客から高評価を得ています。これらのホテルは1泊5,000円～8,000円前後で利用でき、朝食付きプランなども充実。
もう少しゆとりを楽しみたい方には、旭川グランドホテル（現・OMO7旭川 by 星野リゾート）など、上質な滞在ができるホテルもおすすめです。観光やグルメとの組み合わせを考えると、市街地に泊まることで夜の食事も選択肢が広がります。
また、動物園周辺には民宿やペンションも点在しており、自然に囲まれた静かな滞在を希望する方にはこちらも魅力的。例えば「ノースヒルズ旭山」などのロッジ風宿泊施設は、旅の雰囲気を盛り上げてくれること間違いなしです。
さらに、旭川には温泉宿もあります。「層雲峡温泉」や「天人峡温泉」などへ足を延ばして、動物園観光と癒しのひとときを両立させる旅も人気があります。
宿泊スタイルによって旅の印象は大きく変わりますので、滞在の目的に応じた宿選びが成功のカギを握ります。
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