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【地方】：東北地方
【都道府県】：福島県
【市町村】：白河市
【面積】：305.32km2
【総人口】：56,004人（2025年4月1日）

●概要（掲載時）

■ 北関東と東北の結節点に位置する文化都市
福島県の南部、栃木県と接する場所に位置する白河市は、東北地方の玄関口とも称される歴史と文化の息づく街です。かつて江戸時代には「白河の関」を越えることが東北への旅の始まりとされ、古来より東西南北を結ぶ交通の要衝として機能してきました。市の総面積は約305平方キロメートルに及び、市街地と山間部が絶妙に調和した地形を持っています。
白河市は、自然豊かな山並みや清らかな川に囲まれた一方、中心市街地には歴史的建造物や武家屋敷の風情を色濃く残し、まるで時間が止まったかのような情緒を感じさせます。また、白河市は福島県内でもとりわけ教育・文化面での発展が著しく、文学者や芸術家たちからも注目されてきた背景を持ちます。

■ 歴史の重みが刻まれた城下町の記憶
白河市の歩みは、縄文時代にまでさかのぼります。市内各所から出土する遺物は、はるか古代よりこの地が人々の生活の場であったことを証明しています。中世以降は東北と関東をつなぐ軍事的・政治的な要地として重要な役割を果たし、戦国時代には多くの戦乱の舞台ともなりました。
特に大きな転機となったのは江戸時代、丹羽長重によって築かれた「白河小峰城」です。この城の存在が白河の町を城下町へと変貌させ、武家屋敷・商家が立ち並ぶ繁栄の基礎を築きました。城は戊辰戦争の激戦地のひとつとなり、一時は焼失しますが、近年に至るまで復元が進められ、市民の誇りとして大切に保存されています。

■ 地理と自然 ― 山と川が織りなす穏やかな風景
白河市の地形は、阿武隈高地の一部に属しており、標高の変化に富んでいます。市の北側には那須連峰の山々がそびえ立ち、南には関東平野が広がります。この地理的な変化が、気候や植生に多様性を与え、農業や観光の面でも利点となっています。
また、市内を流れる阿武隈川や白河川などの河川は、古くから住民の生活を支える水源であり、川沿いの田園風景は訪れる者に癒しを与えます。四季折々の自然美が際立ち、春には桜、秋には紅葉が街を彩ります。特に小峰城公園や南湖公園は、自然と歴史が融合した憩いのスポットとして市民や観光客に親しまれています。

■ 歴史の扉を開く「白河の関」 ― 日本の東西をつなぐシンボル
白河市の名を全国に知らしめたのは、古来より詩歌や歴史に登場する「白河の関」の存在です。この関所は、平安時代以前から機能していたとされ、奥州への道を開く重要な関門として記録に残されています。松尾芭蕉も「奥の細道」の旅においてこの地を通過し、多くの句を残しました。
現在、「白河の関跡」は整備され、歴史公園として観光地化されています。苔むした石碑や杉木立が往時の面影を色濃く残し、文学や歴史に思いを馳せながら歩くことができる空間となっています。

■ 南湖公園と白河だるま ― 文化と伝統を今に伝える魅力
白河市を代表する文化施設といえば、「南湖公園」の存在を忘れてはなりません。江戸時代に松平定信によって造成されたこの人工湖は、庶民も楽しめる憩いの場として設計され、日本最古の公園のひとつとされています。定信は「士民共楽」の理念を掲げ、身分に関係なく自然を楽しむことを奨励しました。
また、白河の民芸品として全国的に知られているのが「白河だるま」です。目玉を入れることで願掛けを行うこのだるまは、赤い胴体に黒々とした眉毛と髭が特徴で、厄除けや商売繁盛の象徴として親しまれています。毎年2月に開催される「白河だるま市」には多くの参拝客が訪れ、活気に包まれます。

■ 交通の要としての役割 ― 白河の地勢がもたらす利便性
白河市は地理的に福島県の南端に位置し、東北新幹線の新白河駅が開通したことにより、首都圏とのアクセスが飛躍的に向上しました。東京からおよそ80分で到達できるという利便性は、観光客だけでなく移住希望者や企業誘致にも好影響を与えています。
また、幹線道路である国道4号線や東北自動車道も通っており、車での移動も快適です。この交通網の充実が、白河市を物流や観光の中継拠点としても注目させる要因となっています。

■ 教育・文化・地域づくり ― 人が育ち、文化が息づくまち
白河市は文化教育にも力を注いでおり、市内には多くの図書館・美術館・資料館が存在します。特に「白河市立図書館」は蔵書の豊富さと市民活動支援の場として知られ、定期的な講演会や朗読会が行われています。
また、近年は空き家や古民家を活用した地域づくりにも積極的で、「まちづくりNPO」や「地域おこし協力隊」などが中心となり、若者の移住・定住を促進しています。地域住民と移住者が協力して地域資源を活かす活動が活発化し、白河のまちに新たな息吹をもたらしています。

■ 観光だけじゃない ― 食と農の恵みも豊か
白河市は自然環境に恵まれていることから、農業も盛んな地域です。特に白河高原で育まれる「白河高原清流豚」や「白河そば」など、地元食材を使ったグルメが観光の楽しみの一つになっています。地産地消の意識も高く、直売所や道の駅では新鮮な野菜や手作りの加工品が手に入ります。
また、白河ラーメンは地元を代表するB級グルメとして全国的に注目されています。コシのある手打ち麺とあっさりとした醤油ベースのスープが特徴で、多くの専門店が市内に点在しています。遠方からこのラーメンを目当てに訪れるグルメファンも少なくありません。

■ おわりに ― 白河市が紡ぐ未来
白河市はその豊かな自然、悠久の歴史、そして地域に根差した文化によって、訪れる人々を魅了し続けています。かつて旅人たちが関所を越えて目にした風景は、今もなおこの街に息づき、人々の暮らしを包み込んでいます。
古き良きものを大切にしながらも、新しい挑戦にも前向きな白河市。これからもその個性と温かさが、日本の中で静かに輝き続けることでしょう。

●地域（掲載時）

■ 白河駅周辺地区：旧城下町の風格と都市機能の融合
白河市の中心地として発展してきたのが白河駅周辺です。ここはかつて白河藩の政治・経済の中核を担った場所であり、白河小峰城を中心に広がる旧城下町の風情が今なお息づいています。
市役所や図書館といった行政機能も集中しており、周辺にはカフェや書店、地域密着型の商店が立ち並び、近代的な利便性と歴史的景観が調和する町並みを形成しています。特に春には小峰城跡の桜が見事で、観光客も多く訪れる地域です。

■ 関辺（せきのべ）：白河関の面影を今に伝える古の門
関辺地区は、東北と関東を隔てる「白河の関」の名残を色濃く残す場所です。ここはかつて、都から東北へ向かう道を警備する関所があった場所であり、日本史にもその名が刻まれています。
現在も関跡の保存と共に、周囲には万葉集にも詠まれたような静謐な風景が広がっており、俳人・松尾芭蕉も『奥の細道』の旅路でこの地を訪れました。地元の小学校では郷土学習の一環として白河の関を学ぶ授業があり、文化継承が地域に根付いています。

■ 表郷地域：豊かな水田と農村の叡智が息づく場所
表郷（おもてごう）は白河市の東部に広がる田園地帯で、特に稲作を中心とした農業が盛んな地域です。水源の豊かさと肥沃な土壌を活かし、地元では高品質なコシヒカリが育てられており、全国的にも評価されています。
また、近年では地元住民が協力して地域特産のブランド化を推進しており、直売所では新鮮な農産物が並び、都市部の人々にも人気です。伝統的な「田植え祭り」などの農村文化も健在で、自然と共に生きる暮らしの知恵が今も引き継がれています。

■ 東地区：自然と人が調和する丘陵のまち
東地域は、阿武隈高地に接する丘陵地帯で、静かな住宅地と里山の風景が同居するエリアです。空気が澄み、朝夕の景色はとくに美しく、市街地の喧騒から離れて穏やかな暮らしを求める人々に支持されています。
この地域には小規模ながらも個性的なカフェや工房、手づくり雑貨店などが点在し、スローライフを好む移住者にも人気があります。また、四季を通じた自然体験が可能で、ハイキングや野鳥観察のスポットとしても知られています。

■ 大信地域：交通の要衝として栄えた歴史と現在
かつて「大信村」として独立していた大信（たいしん）は、白河市の南部に広がるエリアで、旧東北本線の駅もあり交通の拠点として発展しました。今では高速道路のインターチェンジにも近く、物流・交通の結節点としての役割を担っています。
また、広大な平野を活かした農業や畜産が盛んで、特に大信地域で飼育されている「白河高原清流豚」は地元の誇りとされるブランド肉です。地域の祭りや盆踊りも活発で、地元住民の結束力の強さが光る地域でもあります。

■ 表郷金山地区：鉱山遺構と伝統工芸が息づく谷あいのまち
金山（かなやま）はその名の通り、かつて鉱山が操業されていた歴史を持つ地域で、産業遺産としての価値を残しています。廃鉱となった現在も、山間に点在する坑道跡や鉱山住宅の痕跡がひっそりと佇み、地域の歴史を静かに語りかけてきます。
また、木工や陶芸といった伝統工芸が盛んで、地元の作家たちが工房を構え、観光客向けの体験プログラムも実施されています。過去の鉱業と現代の創作文化が交差する独特の雰囲気が魅力です。

■ 泉崎・中田との境界地域：郷土料理と交通の交差点
白河市は西白河郡の泉崎村や中田地区と接しており、その境界地域では、各地の文化が交わり独自の郷土料理や年中行事が発展してきました。「しらかわだんご」や「味噌煮込みうどん」など、気候に合った保存食文化が残されており、季節ごとの家庭の味が受け継がれています。
また、東北新幹線の新白河駅に近いため、ビジネスや観光の玄関口として人の往来も盛んで、地域の宿泊施設や飲食店も活況を呈しています。

■ 白坂地区：企業誘致と生活インフラが進む新興エリア
白坂（しらさか）は近年、産業団地の整備によって急速に開発が進んでいる地域です。県外企業の進出が相次ぎ、雇用創出や地域経済の活性化に貢献しています。
それに伴い、生活インフラの整備も進み、住宅地や商業施設の開発も活発化。新たに転入する若年世帯も増え、教育環境や子育て支援も充実が図られています。白河市の新たな成長エンジンとも言える地域です。

●代表的な観光スポット（掲載時）

★小峰城跡（白河小峰城）
概要: 14世紀に築かれた梯郭式の平山城で、江戸時代には白河藩の中心として栄えました。現在は三重櫓や前御門が復元され、往時の姿を偲ぶことができます。
おすすめの訪問時期: 春の桜の季節や秋の紅葉時期が特に美しいです。
アクセス: JR白河駅から徒歩約5分。
費用: 入場無料。

★白河関跡
概要: 奈良時代から平安時代にかけて設置された関所の跡で、奥州三古関の一つに数えられます。多くの歌人がこの地を詠んでおり、文学的な価値も高い場所です。
おすすめの訪問時期: 4月中旬のカタクリの花が見頃です。
アクセス: JR白河駅から車で約20分。
費用: 見学自由・無料。

★白河ハリストス正教会
概要: 大正4年に建てられたビザンチン様式の教会で、内部には日本初のイコン画家・山下りんの作品が展示されています。
おすすめの訪問時期: 通年。
アクセス: JR白河駅から徒歩約5分。
費用: 外観見学は無料。内部見学は事前予約が必要で、献金が求められます。

★小峰城歴史館
概要: 小峰城の歴史や白河藩に関する資料を展示する博物館で、VRシアターで城内を体感できます。
おすすめの訪問時期: 通年。
アクセス: JR白河駅から徒歩約5分。
費用: 大人300円、高校生以下100円。

★まほろん（福島県文化財センター白河館）
概要: 福島県内の遺跡から出土した土器や石器を展示し、古代の暮らしを体験できる施設です。
おすすめの訪問時期: 通年。
アクセス: JR新白河駅からバスで約10分。
費用: 入場無料。

★南湖公園
概要: 1801年に白河藩主・松平定信が築造した日本最古の公園で、四季折々の風景が楽しめます。
おすすめの訪問時期: 春の桜、秋の紅葉が特に美しいです。
アクセス: JR白河駅から車で約10分。
費用: 入園無料。

★翠楽苑
概要: 南湖公園内にある池泉回遊式の日本庭園で、茶室や四季の花々が楽しめます。
おすすめの訪問時期: 春の桜、秋の紅葉時期。
アクセス: 南湖公園内。
費用: 大人320円、高校生以下160円。

★白河フラワーワールド
概要: 季節ごとの花々が咲き誇る花のテーマパークで、写真スポットとしても人気です。
おすすめの訪問時期: 春から秋にかけて。
アクセス: JR白河駅から車で約15分。
費用: 大人500円、小人300円。

★妙関寺の乙姫桜
概要: 樹齢200年以上のしだれ桜で、春には見事な花を咲かせます。
おすすめの訪問時期: 4月上旬。
アクセス: JR白河駅から車で約10分。
費用: 見学自由・無料。

★白河関の森公園
概要: 白河関跡に隣接する公園で、遊具や体験施設が整備されています。
おすすめの訪問時期: 春のカタクリや初夏のアジサイが見頃です。
アクセス: JR白河駅からバスで約30分。
費用: 入園無料。

★南湖神社
概要: 南湖公園内にある神社で、白河藩主・松平定信を祀っています。
おすすめの訪問時期: 初詣や春の桜の季節。
アクセス: 南湖公園内。
費用: 参拝自由・無料。

★鹿嶋神社
概要: 日本三大提灯祭りの一つが開催される神社で、パワースポットとしても知られています。
おすすめの訪問時期: 提灯祭りが開催される時期。
アクセス: JR白河駅から車で約15分。
費用: 参拝自由・無料。

★関川寺
概要: 白河市にある歴史ある寺院で、静かな雰囲気の中で参拝できます。
おすすめの訪問時期: 通年。
アクセス: JR白河駅から徒歩約10分。
費用: 参拝自由・無料。

★長寿院
概要: 白河藩主の菩提寺として知られる寺院で、歴史的な価値があります。
おすすめの訪問時期: 通年。
アクセス: JR白河駅から徒歩約10分。
費用: 参拝自由・無料。

★天恩皇徳寺
概要: 白河市にある寺院で、静かな環境の中で心を落ち着けることができます。
おすすめの訪問時期: 通年。
アクセス: JR白河駅から徒歩約5分。
費用: 参拝自由・無料。

★楽蔵
概要: 蔵を再現した商業施設で、飲食店や土産物店が立ち並びます。
おすすめの訪問時期: 通年。
アクセス: JR白河駅から徒歩約10分。

★白河ラーメン街道（白河ラーメンの名店めぐり）
概要:白河市は「白河ラーメン」発祥の地として知られ、手打ちの縮れ麺とあっさりとした醤油ベースのスープが特徴です。市内には50店以上のラーメン店があり、ラーメンマニアが集うスポットになっています。
おすすめの訪問時期:肌寒い季節（秋～春）に、温かいラーメンがより一層美味しく感じられます。
アクセス:JR白河駅周辺または新白河駅から徒歩圏・車で10分圏内に多数の店舗あり。
費用:1杯700～1,200円程度。

★しらかわ温泉 乙姫の湯
概要:南湖公園の近くにある天然温泉施設。檜風呂や露天風呂があり、地元民や観光客の癒しスポットとなっています。
おすすめの訪問時期:冬の寒い時期には、雪見風呂が格別です。
アクセス:JR白河駅から車で約10分。
費用:大人600円、子供300円。

★人力車で巡る白河旧城下町
概要:白河市内の歴史的な町並みを、ガイド付きの人力車でめぐる体験。地元出身の語り部が案内するので、知識も深まります。
おすすめの訪問時期:春～秋の気候が良い時期がおすすめ。
アクセス:JR白河駅から徒歩5分で乗り場あり。
費用:20分コース：大人1,500円／1名。

★白河だるま製作体験工房（白河だるまランド）
概要:縁起物として有名な「白河だるま」の絵付け体験ができる施設。職人の指導のもと、自分だけのだるまを作れます。
おすすめの訪問時期:一年中楽しめますが、年始にはだるま市が開かれるため特に賑わいます。
アクセス:JR新白河駅から車で約10分。
費用:体験料1,000円～（サイズによって変動）。

★白河市歴史民俗資料館
概要:白河地方に残る伝統文化・農具・生活の知恵などを展示。地域の暮らしの歴史が分かるスポットです。
おすすめの訪問時期:通年（特に雨天時の観光に適しています）。
アクセス:JR白河駅から徒歩10分。
費用:大人300円、子供100円。

★白河アートギャラリー蔵座敷
概要:町家を改装したギャラリーで、地元作家による日本画や陶芸、ガラス工芸などの企画展が行われています。
おすすめの訪問時期:企画展の開催時期に合わせての訪問が最適。
アクセス:JR白河駅から徒歩5分。
費用:展示により無料～500円程度。

★白河こどもの国
概要:アスレチックや科学遊具、プラネタリウムまで完備した大型児童施設。ピクニックスポットとしても人気です。
おすすめの訪問時期:春～秋の屋外活動がしやすい季節。
アクセス:JR白河駅から車で約15分。
費用:入場無料（一部施設使用料あり）。

★牧場カフェ とことんファーム
概要:ヤギやウサギと触れ合え、搾乳体験やソフトクリーム作りも楽しめる体験型牧場カフェ。
おすすめの訪問時期:春～秋（動物の活動が活発な季節）。
アクセス:JR白河駅から車で約20分。
費用:入場無料、体験は500円～1,000円。

★白河アウトレット・ギャラリータウン
概要:地元特産品やクラフト雑貨、工芸品などが一堂に揃うショッピング＆体験エリア。週末はワークショップも開催。
おすすめの訪問時期:通年（屋内施設も多いため雨天でも可）。
アクセス:JR新白河駅から車で5分。
費用:入場無料、体験内容により300円～。

★鹿嶋神社裏山の遊歩道
概要:鹿嶋神社の裏手に整備された森林遊歩道。散策中には野鳥や小動物と出会えることもあります。
おすすめの訪問時期:5月～11月の新緑と紅葉シーズン。
アクセス:JR白河駅から車で15分。
費用:無料。

★関山の登山道
概要:標高618mの関山は初心者にも優しいハイキングコース。山頂からは白河市街地と那須連峰が一望できます。
おすすめの訪問時期:5～10月（積雪期は不可）。
アクセス:JR白河駅から登山口まで車で30分。
費用:登山無料。

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●主な交通手段（掲載時）

■ JR白河駅・新白河駅を基点に広がる観光ルート
市内にはJR白河駅と新白河駅の2つの主要駅があります。新幹線利用者は新白河駅、ローカル線利用者は白河駅が玄関口となります。両駅とも駅前にはバスロータリーやタクシー乗り場が整備されており、観光スタートには困りません。

■ 路線バスでの名所巡り
白河市には地元の会津バスが運行する路線バスが存在し、市内の主要観光地を結んでいます。白河小峰城、南湖公園、白河関跡、白河だるま市会場（イベント時）など、観光スポットへアクセス可能。乗車料金は距離に応じた従量制で、1回の移動はおよそ200円から300円程度。バスの本数は平日中心で、観光シーズン以外は1時間に1～2本とやや少なめなので、事前に時刻表の確認をおすすめします。

■ タクシーと観光専用タクシーの活用
タクシーでの柔軟な移動
白河駅・新白河駅前には常時タクシーが待機しており、目的地に応じて柔軟に移動できるのが魅力です。白河市内での主要観光地までの所要時間は、白河駅から白河小峰城までが約5分、新白河駅から南湖公園までが10分程度。料金は短距離であれば1000円以内で収まることが多いです。
時間貸し観光タクシーで効率的な周遊
地元のタクシー会社では、観光向けの時間貸しプランを提供しており、2時間～4時間程度のガイド付き観光が可能です。事前予約が必要ですが、名所を効率よく巡りたい方には最適。白河の歴史や文化を熟知した運転手によるガイドも旅のスパイスになるでしょう。

■ 自転車レンタルで街を体感
白河駅周辺で利用できるレンタサイクル
白河市観光協会では、白河駅前でレンタサイクルを展開しています。城下町ならではのコンパクトな市街地を自転車で巡れば、南湖公園や白河関跡、だるま市会場跡などへのアクセスも快適。貸出料金は1日500円前後で、手軽に借りられるのも魅力です。
電動アシスト付き自転車も完備
坂道の多いエリアや郊外まで足を伸ばしたい方には、電動アシスト付きの自転車が便利。ペダルを軽く踏むだけでスムーズに移動できるため、体力に自信がない方でも安心です。観光シーズンには混み合うこともあるため、事前予約も可能であれば検討しておくと良いでしょう。

■ レンタカーで自在な観光スタイルを
各駅周辺にレンタカー会社が充実
新白河駅周辺には複数の大手レンタカー会社（トヨタレンタカー、ニッポンレンタカーなど）が営業しており、観光目的で車を借りる観光客にも対応しています。小回りのきく軽自動車からミニバンまで選べる車種も豊富で、グループ旅行やファミリー層にも対応可能です。白河市内だけでなく、那須高原、棚倉、会津方面など、周辺の観光地へも足を延ばす場合はレンタカーが非常に有効。道中には道の駅や温泉地も点在しており、ドライブそのものが観光になるのも魅力です。

■ 地元住民の足・コミュニティバス「しらかわエンジョイバス」
日常と観光をつなぐローカルバス
白河市内では、市が運営するコミュニティバス「しらかわエンジョイバス」が一部地域で運行されています。市内の公共施設、病院、ショッピング施設を巡回するルートで、観光地とは直接つながっていないものの、地元の風景を知るには一興です。運賃は1回100円と非常にリーズナブル。コミュニティバスには地元住民が多く乗車しており、町の暮らしの様子を垣間見ることができます。旅の途中に少し異なる視点で白河の魅力を感じたい方には、あえて使ってみるのも面白い体験となるでしょう。

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●代表的な名物・名産品・特産品（掲載時）

★白河ラーメン
概要：手打ちの縮れ麺に、鶏ガラと豚骨をベースにした醤油スープが特徴のご当地ラーメン。市内には100軒以上のラーメン店があり、各店で独自の味を楽しめます。
必要な費用：一杯あたり700円～1,000円程度。

★白河そば
概要：約200年前、白河藩主・松平定信が奨励したそば栽培が始まり。冷涼な気候と清らかな水が育む香り高いそばは、地元の名店で味わえます。
必要な費用：一人前800円～1,200円程度。

★だるまバーガー
概要：白河産の米粉を使用したハート形のバンズに、白河高原清流豚のカツと地元野菜を挟んだご当地バーガー。城山公園内の二ノ丸茶屋で提供されています。
必要な費用：一個あたり500円～700円程度。

★穴子天丼（幸寿）
概要：手打ち蕎麦屋「幸寿」の名物。香ばしく揚げた穴子天ぷらを特製のタレで仕上げた丼ぶり。冷たい蕎麦とのセットも人気です。
必要な費用：セットで1,500円前後。

★白河おでん（呑み屋 ほの字）
概要：白河市内でも数少ない本格おでんを提供する居酒屋「呑み屋 ほの字」の名物。寒い季節にぴったりの一品です。
必要な費用：一皿500円～800円程度。

★白河だるま入りミニだるま最中
概要：明治時代から続く老舗和菓子店「大黒屋」が手掛ける、だるまの形をした最中。自家製餡と求肥が入っています。
必要な費用：11個入りで1,500円前後。

★南湖だんご
概要：南湖公園周辺で販売される、もちもちとした食感の団子。醤油やあんこなど、さまざまな味が楽しめます。
必要な費用：1本100円～150円程度。

★烏羽玉（うばたま）
概要：甘さ控えめの餡を柔らかい求肥で包んだ和菓子。素朴で優しい味わいが特徴です。
必要な費用：1個150円～200円程度。

★きつねうち温泉まんじゅう
概要：黒糖の皮にぎっしりと餡が詰まった温泉まんじゅう。冷めても美味しくいただけます。
必要な費用：1個100円～150円程度。

★関のつゆ甘なっと
概要：大納言小豆をじっくり煮て蜜漬けした甘納豆。小豆の風味を生かした、甘さ控えめの味わいです。
必要な費用：100gあたり300円～500円程度。

★千駒（せんこま）酒造の日本酒
概要：白河市の老舗酒蔵「千駒酒造」が醸す日本酒。地元の米と水を使用し、芳醇な味わいが特徴です。
必要な費用：720mlで1,500円～2,500円程度。

★ももれーど（しらかわ五葉倶楽部）
概要：福島県産の桃「あかつき」を使用したジャム。果肉たっぷりで、パンやヨーグルトと相性抜群です。
必要な費用：1瓶800円～1,000円程度。

★白河産トマトジュース
概要：白河市で栽培された完熟トマトを使用したジュース。濃厚な味わいが特徴です。
必要な費用：1本（200ml）で300円～500円程度。

★白河産りんごジュース
概要：地元で収穫されたりんごを使用したジュース。自然な甘さと爽やかな酸味が楽しめます。
必要な費用：1本（200ml）で300円～500円程度。

★白河だるま
概要：白河市の伝統工芸品である「白河だるま」は、縁起物として親しまれています。赤い色と丸い形が特徴です。
必要な費用：サイズにより異なりますが、1個500円～2,000円程度。

★櫻煎餅
概要：白河産のうるち米を使用し、手作業で仕上げたおせんべい。天日干しで自然乾燥するなど、昔ながらの製法で作られています。
必要な費用：1袋（10枚入り）で500円～800円程度。

★白河産米（コシヒカリ）
概要：白河市の清らかな水と肥沃な土地で育まれたコシヒカリ。粘りと甘みが特徴です。
必要な費用：5kgで2,000円～3,000円程度。

★白河産トマト
概要：白河市で栽培されたトマトは、甘みと酸味のバランスが良く、サラダや料理に最適です。
必要な費用：1kgで500円～800円程度。

★白河産りんご
概要：白河市のりんごは、シャキッとした食感とジューシーな味わいが特徴。品種も豊富です。
必要な費用：1kgで500円～1,000円程度。

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●人気のお土産（掲載時）

★うば玉（菓子舗 玉家）
北海道産小豆を使用したこし餡を、柔らかな求肥で包んだ一品。甘さ控えめで上品な味わいが特徴です。
価格帯：1個 約150円～

★だるま最中（大黒屋）
白河名物のだるまを模した最中。サクッとした皮の中に自家製餡と求肥が入っており、見た目も可愛らしいお菓子です。
価格帯：11個入り 約1,500円～

★南湖だんご（花月）
南湖公園近くの老舗和菓子店「花月」の名物。もちもちの団子に甘辛いタレが絡み、地元でも愛される味です。
価格帯：1本 約100円～

★酒ゼリー（大黒屋）
白河市内の4つの酒蔵の地酒を使用したゼリー。日本酒や梅酒、マッコリなど、個性的な味わいが楽しめます。
価格帯：4個セット 約1,200円～

★栗本陣（ニュー木村屋）
北海道産小豆のこし餡に、丸ごとの栗を包んだ贅沢な和菓子。しっとりとした餅生地が特徴です。
価格帯：2個入り 約600円～

★関のつゆ甘なっと（こがねや）
大納言小豆を蜜漬けにした甘納豆。しっとりとした食感と控えめな甘さが魅力です。
価格帯：100g 約500円～

★きつねうち温泉まんじゅう（坂本屋総本店）
黒糖風味の皮に、ぎっしりと詰まったこし餡が特徴の温泉まんじゅう。冷めても美味しくいただけます。
価格帯：1個 約120円～

★おきな餅（大谷菓子店）
北海道産小豆を使用した餡を、柔らかな餅で包んだ素朴な和菓子。地元で長年親しまれています。
価格帯：1個 約150円～

★セサミパイ（鈴木松月堂）
香ばしい胡麻をたっぷりと使用したパイ菓子。サクサクとした食感と胡麻の風味が楽しめます。
価格帯：1個 約200円～

★ももれーど（しらかわ五葉倶楽部）
福島県産の桃「あかつき」を使用したジャム。果肉がゴロゴロと入っており、パンやヨーグルトとの相性も抜群です。
価格帯：1瓶 約800円～

★白河そば
白河市の名産である蕎麦。コシのある麺と風味豊かな味わいが特徴で、お土産用の乾麺も販売されています。
価格帯：1袋（2人前） 約500円～

★白河ラーメン
透明感のあるスープと手打ちの縮れ麺が特徴の白河ラーメン。お土産用のセットも人気です。
価格帯：2食入り 約800円～

★白河だるまバーガー
白河だるまをイメージしたユニークなハンバーガー。地元の食材を使用し、見た目も楽しめる一品です。
価格帯：1個 約600円～

★ポテトまんじゅう
高原馬鈴薯と新鮮な高原牛乳、チーズを使用したまんじゅう。素材の旨味が凝縮された味わいです。
価格帯：1個 約200円～

★ゆずシャーベット
矢祭町産の新鮮なゆずを100%使用したシャーベット。爽やかな風味が特徴です。
価格帯：1個 約300円～

★白河だるま
約300年の歴史を持つ白河だるま。顔全体が福々しく、縁起物として人気があります。
価格帯：小サイズ 約500円～

★白河だるま入りミニだるま最中（大黒屋）
だるまの形をした最中に、小さな白河だるまが付属。お祝いの贈り物にも最適です。
価格帯：11個入り 約1,500円～

★白河の地酒
白河市内の酒蔵で造られる地酒。清冽な水と厳選された米を使用し、香り高い逸品として好評です。
価格帯：720ml 約1,200円～

★白河の味噌・醤油
伝統の技と素材の良さが活きた味噌や醤油。お土産にもおすすめです。
価格帯：500ml 約600円～

★豆かりんとう
地元の食材を使用した豆菓子。素朴な味わいが魅力です。
価格帯：1袋 約300円～

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●代表的な食文化・ご当地グルメ（掲載時）

■ 白河ラーメン：老舗の魂が注ぎ込まれた澄んだ一杯
透明な醤油スープと手打ち麺の至高の組み合わせ
白河グルメといえば真っ先に名前が挙がるのが「白河ラーメン」です。最大の特徴は、透き通った琥珀色の醤油スープと、独特の手打ち縮れ麺。まるで和風出汁のような柔らかな口当たりのスープは、鶏ガラと煮干しをベースに、じっくりと時間をかけて炊き出されます。
麺は多くの店で「青竹打ち」という製法が用いられており、青竹に体重をかけて練り上げることにより、もちもちとした弾力と不規則な縮れが生まれます。この麺がスープをしっかりと持ち上げ、一口ごとに旨みが舌に絡みつくのです。
白河ラーメンの有名店は数多く、特に「とら食堂」は全国的にも知名度が高く、県外からの来訪者も後を絶ちません。

■ 白河そば：山里の知恵が詰まった香り高き郷土そば
風味豊かな地粉を使った手打ちの逸品
白河のそばは、寒暖差の大きい気候と清らかな水に育まれたそば粉を用いた素朴な郷土料理です。地元では「石臼挽きの粗挽きそば」が好まれ、つなぎを最小限に抑えた香り高い手打ちそばが提供されます。
ざるそば、かけそば、天ぷらそばなど、提供スタイルは多彩ですが、どれも「素材の味」を引き立てる優しい味わいが魅力。山間部では、野草や山菜を添えた山里そばが人気を集めます。

■ 白河だるま焼き：縁起物が香ばしい和スイーツに
名物だるまを模した小判型のふんわり焼き菓子
白河といえば縁起物の「白河だるま」が有名ですが、それを模したユニークなスイーツが「だるま焼き」です。小麦粉の生地に、地元の卵と砂糖を加え、ふっくらと焼き上げた和風カステラのような食感で、中にはこし餡やカスタードがたっぷり詰まっています。
お祭りや駅前の土産物店などで気軽に買えることから、地元の子どもたちにも長く愛されています。

■ しらかわコロッケ：地元野菜のうま味が詰まった揚げ物
サクッと軽やか、素朴で温かい家庭の味
白河市の農産物、特にジャガイモや玉ねぎの良さを活かした「しらかわコロッケ」は、家庭の食卓でも出される定番の味。中にはしっとりしたマッシュポテトと甘味のある玉ねぎ、さらには白河産の豚ひき肉が詰まっており、どこか懐かしい味がします。
地域の学校給食やイベントの屋台でも人気があり、最近では地元飲食店が創意工夫を凝らした“進化系”コロッケも登場しています。

■ 白河産ニジマスの塩焼き：清流の恵みを味わう
透き通る川が育む、脂ののった天然の味
那須連山の伏流水が流れる白河の河川は、ニジマスの養殖に最適な環境を誇ります。そのため、地元では川魚料理も親しまれており、特に「ニジマスの塩焼き」は素朴ながらも美味。
串に刺して炭火でじっくり焼き上げたその味は、表面はパリッと香ばしく、中はふんわりジューシー。道の駅や農産物直売所の食堂で出会える機会が多く、観光客にも人気です。

■ 南湖団子：公園の景色とともに味わう昔ながらの串団子
老舗の和菓子屋が守り続ける甘辛味
白河市の南湖公園で親しまれているのが、名物の「南湖団子」です。みたらし風の甘辛いタレが香ばしく焼き上げた団子に絡み、散策のお供にぴったり。地元の和菓子屋「大黒屋」が長年作り続けており、その味は観光客の間でも評判です。
昔ながらの素朴な味わいの中に、変わらぬ地元の温もりを感じることができます。

■ 白河米と郷土味噌の味噌焼きおにぎり
香ばしい味噌と米の旨味が口いっぱいに
白河の米は阿武隈山系から流れる清水と、昼夜の寒暖差によって育まれた粒立ちのよい逸品。その米を握り、地元産の甘味噌を塗って炭火で焼き上げた「味噌焼きおにぎり」は、素朴ながらも満足感たっぷり。
香ばしい焼き味噌の香りと、ほのかな甘さが炊きたて米の旨みを引き立て、シンプルな料理ながら地域の伝統食文化を象徴しています。

■ 白河茶豆の塩茹で：夏の風物詩として愛される味
甘みと香りが特徴の高品質枝豆
夏の夕暮れ時、白河の家庭で頻繁に登場するのが「白河茶豆」。ふっくらとした実と濃厚な香りが特徴の枝豆で、シンプルに塩茹でして食べるのが定番です。
収穫時期が限られているため、まさに旬を逃すと味わえない“贅沢な季節の一皿”といえます。ビールや地酒とも好相性で、地元の居酒屋でも夏限定のメニューとして登場します。

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●代表的な祭・イベント（掲載時）

★白河桜まつり
概要: 4月中旬、桜の開花に合わせて開催される祭りで、小峰城跡や南湖公園など市内の桜の名所でさまざまなイベントが行われます。
おすすめの観光時期: 4月中旬
アクセス方法: JR白河駅から徒歩約10分
必要な費用: 入場無料

★かたくり祭り
概要: 4月上旬、白河関の森公園で開催される祭りで、かたくりの花が咲く頃にステージイベントやフリーマーケットが行われます。
おすすめの観光時期: 4月上旬
アクセス方法: JR白河駅から車で約15分
必要な費用: 入場無料

★権太倉山山開き
概要: 4月29日、白河最高峰の権太倉山の山開きが行われ、山頂からは那須連峰や羽鳥湖などを望むことができます。
おすすめの観光時期: 4月29日
アクセス方法: JR白河駅から車で約30分
必要な費用: 参加無料

★天狗の花まつり
概要: 4月5日から5月6日まで、表郷地区の天狗山で開催される花まつりで、東北最大級のヤマツツジ群生地が見どころです。
おすすめの観光時期: 4月中旬から5月上旬
アクセス方法: JR白河駅から車で約25分
必要な費用: 入場無料

★白河関まつり
概要: 8月上旬に開催される夏の風物詩で、白河踊りの「白河関の踊り流し」や「市民納涼花火大会」が行われます。
おすすめの観光時期: 8月上旬
アクセス方法: JR白河駅から徒歩約10分
必要な費用: 観覧無料

★天道念仏さんじもさ踊り
概要: 7月第1日曜日、関辺八幡神社で行われる五穀豊穣を祈る祭りで、浴衣を着た氏子の青年たちが扇を持って踊ります。
おすすめの観光時期: 7月第1日曜日
アクセス方法: JR白河駅から車で約20分
必要な費用: 観覧無料

★十日市のちょうちん祭り
概要: 7月第3週の日曜日、愛宕神社で行われる火の神様を祀る祭りで、提灯を掲げて集落内を練り歩きます。
おすすめの観光時期: 7月第3週の日曜日
アクセス方法: JR白河駅から車で約30分
必要な費用: 観覧無料

★白河提灯まつり
概要: 9月中旬に2年に一度開催される鹿嶋神社の例大祭で、神輿の町内渡御や提灯行列、山車の引き回しなどが行われます。
おすすめの観光時期: 9月中旬（隔年）
アクセス方法: JR白河駅から徒歩約15分
必要な費用: 観覧無料

★収穫祭・そば祭り
概要: 10月下旬、白河関の森公園で開催されるイベントで、地粉の手打ち新そばや直径1mの大鍋で作る豚汁が味わえます。
おすすめの観光時期: 10月下旬
アクセス方法: JR白河駅から車で約15分
必要な費用: 入場無料（飲食は有料）

★翠楽苑紅葉ライトアップ
概要: 11月上旬、南湖公園内の日本庭園「翠楽苑」で開催されるライトアップイベントで、紅葉で彩られた幻想的な景色が楽しめます。
おすすめの観光時期: 11月上旬
アクセス方法: JR白河駅から車で約10分
必要な費用: 入場料あり（詳細は公式サイト参照）

★天狗山山開き
概要: 11月23日、福島百名山に数えられる天狗山で「日本一遅い山開き」と称して開催され、参加者には豚汁とオリジナルピンバッジがプレゼントされます。
おすすめの観光時期: 11月23日
アクセス方法: JR白河駅から車で約30分
必要な費用: 参加無料

冬の風物詩と伝統行事
★白河だるま市
概要: 2月11日、旧奥州街道沿いで開催される祭りで、約500軒の露店が立ち並び、白河だるまなどを買い求める人々で賑わいます。
おすすめの観光時期: 2月11日
アクセス方法: JR白河駅から徒歩約10分
必要な費用: 観覧無料（購入は有料）

★安珍念仏踊り
概要: 3月27日前の日曜日、根田地区の安珍堂の前で踊られる念仏踊りで、能や歌舞伎で演じられる「道成寺」の山伏・安珍の命日に行われます。
おすすめの観光時期: 3月下旬
アクセス方法: JR白河駅から車で約20分
必要な費用: 観覧無料

★関山山開き
概要: 3月最終日曜日、白河の霊峰とも言われる関山の山開きが行われ、頂上からは白河市街を一望できます。
おすすめの観光時期: 3月最終日曜日
アクセス方法: JR白河駅から車で約25分
必要な費用: 参加無料

★しらかわキャラ市
概要: 9月下旬、全国のご当地キャラクターが集まるイベントで、ステージショーやグッズ販売などが行われます。
おすすめの観光時期: 9月下旬
アクセス方法: JR白河駅から徒歩約10分
必要な費用: 入場無料（物販は有料）

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●特性（掲載時）

■ 白河という土地の輪郭――古きと新しきが共存する中通りの玄関口
福島県南部に位置する白河市は、歴史ある城下町の風情と現代的な暮らしが融合する独自の空気をまとった地域です。阿武隈川の流れを東に抱き、西には那須連山の裾野が広がり、南北を結ぶ東北の交通要衝としての役割を古くから担ってきました。
白河市はかつて奥州三関のひとつ「白河の関」が設けられた場所でもあり、東北への玄関口という役割を象徴する地です。この地理的特性は、物流や人の流れを自然と引き寄せ、多様な文化や価値観が交差する場となってきました。つまり、白河は「通り道」ではなく、「出会いの場所」として独自の発展を遂げたのです。

■ 歴史が今も息づく強み――白河藩から続く知の系譜
白河市の大きな強みのひとつは、その豊かな歴史的背景にあります。江戸時代には白河藩が置かれ、小峰城を中心に藩政が展開されました。この小峰城は、会津若松の鶴ヶ城と並び称される東北有数の名城であり、東日本大震災後に修復された現在もなお、地域の誇りとして人々の心に根付いています。
また、江戸時代には「白河学問所」が開かれ、文武両道を旨とした教育が実践されました。この教育文化の伝統は現代の白河にも引き継がれており、地域ぐるみでの子どもたちの学びを支える土壌として息づいています。

■ 風土と暮らしの調和――高原都市ならではの快適な生活環境
白河市は標高が高く、那須山系から吹き下ろす涼風が夏の暑さを和らげてくれるため、避暑地としても親しまれてきました。冬は雪に包まれる日もありますが、豪雪地帯というほどではなく、四季折々の移ろいを美しく感じ取ることができます。
さらに、都市圏からの移住者が「ちょうどいい田舎」として評価するのが、白河の暮らしやすさ。大きすぎず、小さすぎず、必要な商業施設や医療機関が整い、子育て環境や交通インフラもほどよく整備されています。東京方面へも東北新幹線で約1時間半とアクセスがよく、二拠点居住の候補地としても注目されています。

■ 地域性の魅力――人と人とのつながりを大切にする風土
白河の人々は、地域社会のつながりを重視する気風が色濃く残っています。冠婚葬祭や季節行事における共同作業、農作業の助け合い、地域の防災訓練や清掃活動への積極的な参加など、「お互いさま」の精神が今も根付いています。
また、白河だるまや白河ラーメンなど地元産品への誇りも高く、「地元を良くしよう」という意識が地域活動を活性化させています。こうした市民の一体感こそが、白河の大きな魅力といえるでしょう。

■ 白河ことばに宿る土地のぬくもり――方言に見る地域の心
白河では、福島県中通り南部に属する方言が使われており、独自の語尾やイントネーションが特徴です。例えば、「〜だっぺ」「〜すっぺ」という表現は、やわらかで親しみやすい響きを持っており、話す人の人柄がにじみ出るような温もりを感じさせます。
具体的には、「あした行くだっぺな」（明日行くつもりだよね）、「まだ時間あっぺ？」（まだ時間あるでしょ？）などが使われ、会話の中に自然とリズム感が生まれます。また、「おもしろい」や「変わってる」という意味で「おっかねえ」と言うなど、共感や驚きを示す独特の言い回しも健在です。
この方言は、白河の文化的アイデンティティのひとつであり、地域に溶け込もうとする移住者にとっては、理解と習得が地域との距離を縮める大きな鍵となることもあります。

■ 周辺地域との関係性――南会津・那須・須賀川と結ぶ人と経済の流れ
白河市は福島県内では南部に位置し、隣接する栃木県那須町や西郷村、棚倉町などとの経済的・文化的つながりが強いです。特に那須エリアとは観光面での相互補完が進んでおり、那須高原と白河を一体化した広域観光ルートが整備されつつあります。
また、白河市はかつての国道4号線、現在の東北自動車道や新幹線の分岐点にも近く、東北の物流拠点のひとつとして産業誘致も盛んです。これにより、郡山・須賀川方面への通勤や通学圏としても利用され、広域的な経済圏の中核に位置しています。

■ 地元意識と県境意識――「福島」と「関東」の狭間で育つ複眼的な感覚
興味深いのは、白河の人々が持つ「二重の帰属意識」です。一方では福島県民としてのアイデンティティを大切にしつつも、もう一方では関東圏（特に栃木県）との結びつきを日常的に意識しています。買い物や医療、進学先などで那須塩原や黒磯に通うことも珍しくなく、県境を意識しない生活スタイルが定着しています。
この柔軟な感覚は、白河の人々にとって地域を限定しない開かれた視野をもたらしており、「よそ者」への寛容性や他地域との協調性にもつながっていると考えられます。

■ まとめ――白河という土地に根ざす「ちょうどよさ」と「誇り」
白河市は、歴史の重みと現代の利便性が程よく調和した、暮らしやすく温かな町です。高原の爽やかさ、歴史的文化財の重厚さ、人情味あふれる地域性、隣接地域との連携の柔軟さ……それらすべてが白河という町を形作っています。
観光地として、移住先として、地域創生の拠点として、白河市はこれからますます注目されることでしょう。その「ちょうどよさ」は、訪れた者にとって心地よく、住まう者にとっては誇りとなるに違いありません。

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●過去に人気だった店（掲載時）

■ 白河駅前の「白十字洋菓子店」
かつて白河の人々の特別な日には欠かせなかったケーキ屋
かつて白河駅の近くにあった老舗の洋菓子店「白十字」は、白河っ子にとっての“記念日スイーツ”の象徴でした。生クリームたっぷりのデコレーションケーキや、昭和の香り漂うバタークリームケーキなどが並び、誕生日や入学祝いには行列ができたものです。平成初期に惜しまれつつ閉店し、その味を懐かしむ声はいまだに根強いものがあります。

■ 長年愛された「喫茶オリーブ」
学生と会社員の憩いの場だったレトロ喫茶
白河高校や南湖公園方面からほど近い場所にあった「喫茶オリーブ」は、アンティーク調の家具と落ち着いた照明が特徴のレトロな喫茶店でした。トーストとゆで卵のモーニング、ナポリタン、クリームソーダといった定番メニューが揃い、昭和から平成を通して多くの人が時間を忘れて語らい合いました。閉店後も、その看板と椅子は一部住民に引き取られ、街の記憶の中に残っています。

■ 「松楽」のラーメン文化の原点
白河ラーメンの始祖的存在とされる老舗中華
白河といえば「白河ラーメン」。その文化の礎を築いた名店の一つが「松楽」でした。手打ちの縮れ麺、あっさりした鶏ガラベースのスープ、そして焼豚の旨味が特徴。昭和中期から営業を続け、白河ラーメンというジャンルそのものを浸透させた功績は計り知れません。今では跡継ぎが同じ系譜を守りつつ新たな店を開いています。

■ 「ニューキャッスル白河」
白河で最も格式ある結婚式場兼ホテル
昭和から平成の時代にかけて、多くのカップルが人生の門出を迎えたのが「ニューキャッスル白河」。ホテル機能と宴会場を備えた大型施設で、当時は結婚式の代名詞とも言える存在でした。中庭のチャペルや螺旋階段は、晴れやかな装いの新郎新婦とゲストの記念写真に欠かせぬスポットでした。現在は閉館となりましたが、その跡地を巡っては再開発の話も進んでいます。

■ 「白河グランドボウル」
週末の若者たちで賑わった娯楽施設
昭和の終わりから平成の初期にかけて、白河市のレジャーといえばボウリング場。中でも「白河グランドボウル」は、音楽が響く中でストライクを狙う青春の象徴でした。大会も定期的に開催され、企業の懇親会や中高生の放課後の遊び場としても人気を誇りました。跡地は現在他の用途に変わっていますが、かつてのスコア表を持ち帰った常連も多かったとか。

■ 「マイカル白河サティ」
大型ショッピングモールの草分け的存在
バブル経済の余韻を受け、90年代初頭に登場した「マイカル白河サティ」は、映画館、フードコート、衣料品、家電、書店まで一通り揃った白河市最大級のショッピングモールでした。家族連れの定番コースであり、制服姿の学生がCDショップで試聴を楽しんだ風景は今や懐かしいもの。2000年代に入ると徐々に衰退し、のちに閉鎖されました。

■ 「文教堂白河店」
地元の読書文化を支えた書店
白河市民にとっての“知の源泉”のひとつだったのが「文教堂白河店」。漫画から専門書、文庫、雑誌、学習参考書に至るまで豊富なラインナップが並び、特に受験シーズンには参考書コーナーがにぎわいました。時代の変化とともに閉店しましたが、店内に流れていた静かなクラシック音楽の記憶は、今でも多くの人の心に残っているでしょう。

■ 「グリーンヒル白河」
地元民の健康と交流の拠点だった温泉施設
白河市の郊外にあった「グリーンヒル白河」は、天然温泉と宿泊、宴会機能を兼ね備えた地域密着型の温泉施設でした。親子三世代で訪れる姿が多く、特に冬場は露天風呂が人気。老人クラブの集会所としても重宝されていましたが、経営の変化により数年前に営業を終了。跡地には新たな施設が計画中との情報もあります。

■ 「メルヘンファーム」
動物と触れ合える夢の牧場体験スポット
かつて白河郊外の高原地帯に存在した体験型牧場「メルヘンファーム」は、子どもたちの学習旅行や家族レジャーの目的地として知られていました。ポニーの乗馬体験やバター作り、牛の乳搾りなど、自然と命に触れる教育型レクリエーションを実施。一時はテレビでも紹介されるほど話題になりましたが、採算性の問題から惜しまれつつ閉園しています。

■ 「駄菓子屋ふくちゃん」
子どもたちの放課後を彩った懐かしのスポット
白河市内の小学校近くにあった「ふくちゃん」は、子どもたちが10円玉を握りしめて通った駄菓子屋でした。くじ引き、うまい棒、粉ジュースなど、どこか懐かしさを感じるアイテムで溢れ、特に放課後の時間帯は店先にランドセルがずらりと並びました。ご高齢の店主が体調不良で閉店してからは、近隣住民が「ふくちゃんを偲ぶ会」を開いたほど地元密着の存在でした。

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●過去の出来事（掲載時）

■ 幕末の動乱と白河口の激戦：維新の波が押し寄せた城下町
慶応4年（1868年）、日本の歴史が大きく転換する「戊辰戦争」が勃発。東北の要衝であった白河は、その戦いの火蓋が切られる舞台のひとつとなりました。中でも「白河口の戦い」は、奥羽越列藩同盟と新政府軍が初めて本格的に衝突した象徴的な戦闘として知られています。
当時、白河小峰城は西軍（新政府軍）の拠点として機能し、そこを奪還しようとした会津藩や仙台藩が激しく攻め込んだのです。白河の地は一帯が戦場となり、城下は幾度も炎上しました。近代化の始まりを告げる戦乱の影に、静かに人々の苦しみと覚悟が刻まれています。

■ 東日本大震災の教訓と地域の結束力
2011年3月11日、未曾有の大地震と津波が東北を襲いました。内陸に位置する白河市では津波の直接的な被害はなかったものの、震度6弱の揺れによって建物の倒壊や断水、交通網の寸断など大きな被害を受けました。
しかし、この困難な状況の中で、地域住民が自ら炊き出しを行い、避難所では互いに助け合う姿が広がりました。ボランティアの輪も広がり、全国から寄せられた支援に応えるようにして、白河の人々は力強く復興への歩みを進めたのです。

■ 白河だるまの復活と全国的注目
白河を代表する伝統工芸「白河だるま」は、かつて一時的に生産が減少していた時期がありました。しかし、地元の若手職人や商工会の取り組みによって、再び脚光を浴びるようになりました。
特に現代的なデザインを取り入れたカラフルな「新生白河だるま」や、アニメキャラとのコラボだるまなどが話題を呼び、SNSやメディアでも紹介され、全国から注文が殺到。伝統と革新の融合によって、白河だるまは新たな時代の象徴として息を吹き返しました。

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