『秋田県横手市』の旅行前に現地をチェックしよう！

秋田県の宿泊クーポン券をチェック！

【地方】：東北地方
【都道府県】：秋田県
【市町村】：横手市
【面積】：692.80km2
【総人口】：77,772人（2025年4月1日）

[ryokou-1]

●概要（掲載時）

■ 豊かな自然と伝統文化が息づくまち
東北地方の日本海側、秋田県の南部に位置する横手市は、山々と清流に囲まれた穏やかな風景が広がる地域です。冬の厳しい寒さと雪深い環境、そして長年にわたって育まれてきた伝統文化によって、独自の魅力を放っています。横手市は現代と歴史が調和するまちであり、四季折々の美しさに彩られながら、訪れる人々を温かく迎え入れています。市の中心部には横手川が流れ、周囲には出羽山地の山並みが連なり、自然と都市機能がバランスよく融合しています。市街地には教育機関、医療施設、商業施設が充実しており、生活の利便性も高い一方で、郊外にはのどかな田園風景が広がっています。

■ 地理と自然環境
横手市は、東西に延びる奥羽山脈と、南北に走る出羽丘陵に挟まれた盆地地形の中に位置しています。冬季には日本海側特有の季節風の影響を受け、全国的にも有数の豪雪地帯となります。特に1月から2月にかけての降雪量は圧倒的で、「かまくら」で知られる雪まつり文化が根付いているのもこのためです。
また、市内には雄物川、横手川、成瀬川など多くの清流が流れ、稲作を中心とした農業を支えています。豊かな水源と肥沃な土地に恵まれ、横手は「米どころ」としても広く知られています。

■ 古代から中世
横手地方には縄文時代から人々が暮らしていた痕跡があり、多数の遺跡が発見されています。古代には出羽国の一部となり、豪族や武士団の支配を受けながら発展しました。中世には、現在の横手城の原型となる砦が築かれ、戦国時代には当地を巡る争いが繰り広げられました。

■ 近世 ― 横手藩と城下町の誕生
江戸時代になると、横手には佐竹氏の支配下で横手城が整備され、城下町が形成されました。横手藩は小藩ながらも堅実な政治を行い、商業と農業が共に発展しました。この時期に基礎づくられた町並みや文化は、今もなお市内各地に息づいています。

■ 近代から現代へ
明治時代に入り、廃藩置県によって横手は横手県の一部となり、その後秋田県に編入されました。鉄道の開通とともに交通の要衝としての役割も増し、商業地として発展しました。2005年には、旧横手市と周辺の町村（十文字町、大森町、大雄村、増田町、平鹿町、雄物川町、山内村、大森町）が合併し、現在の「新・横手市」が誕生しました。

■ 雪と文化が織りなす「かまくら」
横手市を語るうえで欠かせないのが、約450年の歴史を持つ冬の伝統行事「横手のかまくら」です。2月中旬、市内各地に大小さまざまな雪のかまくらが作られ、中では子どもたちが甘酒や焼き餅を振る舞う光景が見られます。この幻想的な風景は、国内外から多くの観光客を魅了しています。

■ 「横手やきそば」と地域グルメ
B級グルメとして全国的な知名度を誇る「横手やきそば」は、横手市民のソウルフードです。太めのストレート麺に、甘みのある特製ソース、そして目玉焼きをのせた独特のスタイルが特徴。市内には専門店も多く、食べ歩きが楽しめるスポットも整備されています。

■ 伝統と創造が息づく増田の内蔵（うちぐら）
旧増田町地区には、明治から大正時代にかけて建てられた重厚な「内蔵」が今も残り、地域の財産として保存されています。蔵の町並みを散策できる「増田蔵の駅」では、往時の面影をそのままに、文化財級の建築美を体感できます。

■ 四季折々の自然景観
春の桜、夏の緑、秋の紅葉、そして冬の雪景色。横手市は、四季ごとに全く異なる顔を見せる自然美に恵まれています。特に、春に開催される「横手公園さくらまつり」は、数千本の桜が咲き誇る圧巻の光景として知られています。

■ 現代の横手市 ― 未来への挑戦
人口減少や高齢化といった課題を抱える一方で、横手市は新たなまちづくりにも積極的に取り組んでいます。若者定住支援策や起業支援、観光資源のブラッシュアップなどに力を入れ、地域活性化を目指しています。
また、農業の分野ではブランド米「秋田こまち」の産地としての地位をさらに高めるべく、品質向上への取り組みも続けています。さらに、雪を資源と捉えた「雪利用プロジェクト」にも挑戦し、冷房や農業利用など、雪国ならではの知恵を生かした地域振興が進められています。

■ アクセスと交通
横手市は、秋田自動車道、湯沢横手道路、国道13号線など、主要道路網が整備されており、秋田県内外からのアクセスも良好です。また、JR奥羽本線と北上線が市内を通っており、横手駅を中心に鉄道網も充実しています。冬季の積雪には注意が必要ですが、除雪体制も整っており、安心して訪れることができます。

■ おわりに
横手市は、自然の豊かさと人々の暮らしが共に息づく、奥深い魅力を持つまちです。古くから続く伝統と、新しい未来を見据えた挑戦が共存するこの地は、訪れるたびに新たな発見と感動をもたらしてくれるでしょう。冬のかまくら、春の桜、夏の田園、秋の実り……横手市は、四季と共に輝く、心温まるふるさとです。

[ryokou-2]

●地域（掲載時）

■ 横手地域
城下町の面影と現代都市機能が融合する中核地
かつて横手城の城下町として発展したエリアで、現在も市役所や商業施設、公共交通機関の中心が集まっています。市の顔とも言えるこの地域は、横手公園の桜や冬の「かまくら」で全国的に知られており、観光と生活が調和した都市空間を形成しています。
また、古い町家や寺社が点在し、時折、城下町時代の雰囲気を感じられるのも特徴です。生活インフラが整っている一方で、豊かな自然も近くにあり、暮らしやすいエリアとして高く評価されています。

■ 十文字地域
交通の要衝と食文化の発信地
かつての十文字町にあたる地域は、東北自動車道・湯沢横手道路のインターチェンジが設置され、物流と人の流れの要所として発展してきました。
また、「十文字ラーメン」として知られるご当地ラーメンもこの地の名物。あっさりとした醤油ベースのスープに、細めの縮れ麺が絶妙に絡み、地元民からも愛されています。商店街には小規模ながらも個性的な店が並び、懐かしさと活気を兼ね備えた街並みが広がっています。

■ 増田地域
内蔵（うちぐら）文化が花開く歴史の町
旧増田町は、明治・大正期の商家建築が多く残る「内蔵の町」として名高い地域です。商人たちが財力を誇示するために家の中に蔵を作ったという独特な文化が、今も生き続けています。
重厚な黒漆喰の壁、丁寧に組まれた梁（はり）など、往時の職人技が息づく建造物群は、国の重要伝統的建造物群保存地区にも選定されました。観光地としても人気が高く、歴史と建築美を愛する人々を惹きつけています。

■ 大森地域
豊かな自然とともに生きる農村地帯
旧大森町は、市南部に広がるのどかな農村地域です。出羽丘陵のふもとに位置し、四季折々の自然が美しい景観を生み出しています。水稲を中心とした農業が盛んで、秋には黄金色に輝く田園風景が一面に広がります。
また、大森リゾート村ではキャンプやスポーツが楽しめる施設が整備されており、自然と触れ合う場として市民や観光客に親しまれています。

■ 大雄地域
米作りと伝統芸能の息づく地
旧大雄村にあたるこの地域は、平野部に広がる稲作地帯として知られています。横手盆地特有の寒暖差を生かした米作りが行われ、質の高い「秋田こまち」などが生産されています。
さらに、古くから受け継がれてきた民俗芸能や祭りも盛んで、地域の結束力を感じさせる温かな土地柄が特徴です。農業と文化が一体となった暮らしが、今も大切に守られています。

■ 雄物川地域
雄物川とともに歩む水郷地帯
旧雄物川町は、その名の通り、秋田県を代表する河川「雄物川」の流域に広がる地域です。川の恵みを受けた肥沃な土地では、古くから農業が営まれ、豊かな収穫をもたらしてきました。
また、雄物川は時に氾濫を繰り返してきたため、地域には水害との戦いの歴史も刻まれています。近年では治水事業が進み、安全な暮らしを守りながら、川と共に生きる文化も育まれています。

■ 平鹿地域
果樹王国として知られる生産拠点
旧平鹿町は、特にリンゴやモモなどの果樹栽培が盛んな地域です。「平鹿りんご」は秋田県内外に名を馳せるブランドであり、香り高く、みずみずしい果実が特徴です。
秋には果樹園が色づき、収穫体験を楽しめるスポットも多数。観光農園も多く、旬の味覚を求めて多くの人が訪れます。果物栽培に適した土壌と気候が、この地ならではの味わいを育んでいます。

■ 山内地域
手つかずの自然が残る静謐の地
旧山内村は、市内でも最も山深いエリアにあたります。豊かなブナ林や清らかな渓流が広がり、四季折々に美しい自然風景が楽しめる地域です。
特に、山内川沿いには釣りやキャンプを楽しむ人々も多く、アウトドア愛好家にとっては隠れた名所となっています。また、山内地区は「山内りんどう」の栽培でも知られており、鮮やかな青紫色の花が夏から秋にかけて美しく咲き誇ります。

[ryokou-3]

●代表的な観光スポット（掲載時）

★横手城跡（横手公園）
概要：かつて横手藩の中心だった城跡。現在は展望台が整備され、市街地と遠くの山々を一望できる。
おすすめ時期：4月中旬（桜の見頃）
アクセス：JR横手駅から徒歩約20分
費用：展望台入場料300円程度

★かまくら館
概要：一年中「かまくら体験」ができる施設。雪室内は常時冷えた状態で再現。
おすすめ時期：通年（特に夏の涼みにも人気）
アクセス：JR横手駅から徒歩10分
費用：入場料300円前後

★秋田ふるさと村
概要：アート展示、体験施設、プラネタリウムまで揃った複合テーマパーク。家族連れに人気。
おすすめ時期：春から秋
アクセス：横手ICから車で5分
費用：入場無料（一部施設利用別料金）

★増田の内蔵（蔵の駅）
概要：明治大正期の豪商たちが築いた「内蔵」を見学できる文化財群。
おすすめ時期：秋（町並み散策に最適）
アクセス：JR十文字駅から車で約15分
費用：一部施設は見学料500円前後

★十文字ラーメンストリート
概要：十文字ラーメンの老舗店が並ぶ一角。食べ比べも楽しめる。
おすすめ時期：通年（冬場のラーメンは特に人気）
アクセス：JR十文字駅から徒歩圏内
費用：一杯700円前後

★雄物川町民憩いの森
概要：広大な森林と芝生広場を擁する自然公園。家族でのピクニックに最適。
おすすめ時期：5月～10月
アクセス：JR横手駅から車で20分
費用：入場無料

★平鹿りんご公園
概要：リンゴ狩り体験ができる果樹園。収穫期は甘い香りに包まれる。
おすすめ時期：9月～11月
アクセス：横手ICから車で約15分
費用：リンゴ狩り体験料 1000円前後

★横手市増田まんが美術館
概要：プロ・アマ問わず漫画作品を展示。漫画ファン必見の施設。
おすすめ時期：通年
アクセス：JR十文字駅から車で約15分
費用：入館料500円程度

★大森リゾート村
概要：スキー、テニス、ゴルフ、キャンプが楽しめる総合レジャー施設。
おすすめ時期：冬（スキー）／夏（キャンプ）
アクセス：JR横手駅から車で約30分
費用：各施設利用料別途（スキーリフト1日券3000円程度）

★浅舞公園
概要：春には満開の桜、夏には蓮の花が咲く美しい公園。
おすすめ時期：4月（桜）／7月（蓮）
アクセス：JR横手駅から車で約25分
費用：入園無料

★山内川渓流
概要：清流と緑が織りなす癒やしのスポット。釣りやハイキングが楽しめる。
おすすめ時期：5月～10月
アクセス：JR横手駅から車で約40分
費用：入場無料（釣りは有料区間あり）

★ふれあいセンターかまくら館
概要：横手かまくら文化を深く学べる展示と体験施設。
おすすめ時期：通年
アクセス：JR横手駅から徒歩10分
費用：入館料500円程度

★雄物川温泉 ゆとりおん大雄
概要：源泉かけ流しの天然温泉が楽しめる。宿泊も可能。
おすすめ時期：冬（雪見風呂が絶品）
アクセス：JR横手駅から車で20分
費用：日帰り入浴700円前後

★横手市郷土資料館
概要：横手の歴史、文化、民俗資料を豊富に収蔵。
おすすめ時期：通年
アクセス：JR横手駅から徒歩15分
費用：入館料200円前後

★十文字郵便局旧庁舎
概要：明治時代建築の郵便局舎。レトロ建築好きに人気。
おすすめ時期：通年
アクセス：JR十文字駅から徒歩5分
費用：見学無料

★浅舞温泉 湯楽里
概要：地元で愛される小さな天然温泉施設。
おすすめ時期：冬
アクセス：JR横手駅から車で約25分
費用：入浴料500円程度

★平鹿ふれあい温泉センター
概要：地域の人々に親しまれる温泉施設。露天風呂もあり。
おすすめ時期：冬
アクセス：横手ICから車で約20分
費用：入浴料600円前後

★十文字さくらんぼ園
概要：甘くみずみずしいさくらんぼ狩り体験が楽しめる農園。
おすすめ時期：6月中旬～7月初旬
アクセス：JR十文字駅から車で約10分
費用：入園料2000円程度（食べ放題）

★雪まつり横手かまくら
概要：横手を象徴する冬の祭典。夜には灯りが灯り幻想的な景色に。
おすすめ時期：2月15日～16日
アクセス：JR横手駅から徒歩10～20分（市内各所）
費用：見学無料（一部体験有料）

★やすらぎの森
概要：自然の中で森林浴や散策が楽しめる憩いの場。
おすすめ時期：5月～10月
アクセス：JR横手駅から車で約30分
費用：入園無料

★雄物川河川敷公園
概要：広大な芝生広場が続く河畔公園。イベントも多数開催。
おすすめ時期：春～秋
アクセス：JR横手駅から車で約15分
費用：入園無料

★横手駅前温泉ゆうゆうプラザ
概要：横手駅前に立地する利便性抜群の宿泊・温泉施設。
おすすめ時期：通年
アクセス：JR横手駅から徒歩3分
費用：日帰り入浴800円前後

★あきた芸術村温泉ゆぽぽ
概要：劇団わらび座が拠点を置く、温泉と文化が融合した施設。
おすすめ時期：通年
アクセス：秋田道・協和ICから車で約5分
費用：入浴料700円程度、観劇別料金

★里山館（山内地域）
概要：山内の自然と暮らしを体感できる体験型施設。
おすすめ時期：春～秋
アクセス：JR横手駅から車で約40分
費用：体験料別途（500～2000円程度）

★上畑温泉 さわらび
概要：山間の静かな温泉宿。露天風呂からの景色が絶品。
おすすめ時期：秋（紅葉の季節）
アクセス：JR横手駅から車で約45分
費用：日帰り入浴1000円前後

★横手市大雄体育館スケートリンク
概要：冬季限定のアイススケート場。初心者も安心。
おすすめ時期：12月～2月
アクセス：JR横手駅から車で約20分
費用：利用料700円前後＋貸靴料

★黒川渓谷
概要：秋田の秘境と呼ばれる、静かな渓谷美。
おすすめ時期：10月（紅葉）
アクセス：JR横手駅から車で約50分
費用：入場無料

★大雄サンライン
概要：田園と山並みを貫く絶景ドライブルート。
おすすめ時期：秋（稲穂の黄金色）
アクセス：横手ICから車ですぐ
費用：ドライブ無料

★上畑棚田
概要：日本の原風景とも言える美しい棚田。四季ごとに異なる表情を見せる。
おすすめ時期：5月（田植え時）・9月（稲刈り時）
アクセス：JR横手駅から車で約40分
費用：見学無料

[ryokou-4]

●主な交通手段（掲載時）

■ 徒歩移動 ― 市街地散策に最適
横手駅周辺、横手公園、かまくら館など、中心市街地の主要スポットは徒歩圏内にまとまっています。ゆっくりと町の雰囲気を感じながら歩くのも、旅の楽しみのひとつです。
横手駅～横手城跡：約20分
横手駅～かまくら館：約10分
おすすめ：春や秋の気候が良い季節は、散策にぴったりです。

■ レンタサイクル ― 自由度の高い移動手段
横手駅や観光施設などでレンタサイクルサービスを提供しています。市街地は比較的平坦な地形が多く、自転車移動にも適しています。
料金例：1日レンタル500～1000円程度
主要貸出場所：横手駅前、かまくら館、秋田ふるさと村
注意点：冬季は積雪のため貸出を中止する場合があります。

■ 路線バス ― 地元の日常を感じながら移動
横手市内には羽後交通が運行する路線バス網があり、主要な観光地や地区を結んでいます。運賃も比較的安価で、地元の人々の暮らしに触れながら移動できます。
市街地均一料金：約200円～300円
十文字方面、増田方面、大雄方面へも運行あり
おすすめ：乗車時に運賃箱へ現金払いが基本なので、小銭を用意しておくとスムーズです。

■ タクシー利用 ― ピンポイントで楽々移動
公共交通の便が少ない郊外スポットへ行くなら、タクシーが便利です。特に横手駅前にはタクシー乗り場があり、観光目的で利用する場合も気軽に乗ることができます。
初乗り料金：約600円（小型車）
例：横手駅 → 秋田ふるさと村：タクシーで10分前後／約1500円
活用法：観光地巡りの際、1時間単位で貸切も可能（要事前予約）。

■ レンタカー活用 ― 自由自在な旅に
広範囲を効率よく観光したいなら、レンタカー利用がおすすめです。横手駅前には複数のレンタカー会社（トヨタレンタカー、ニッポンレンタカーなど）が営業しており、ネット予約も可能です。
料金目安：軽自動車クラスで1日7000円前後
必須装備：冬季はスタッドレスタイヤ（標準装備が多い）
おすすめコース：
横手市中心部 → 増田の内蔵 → 平鹿りんご園 → 秋田ふるさと村など、郊外エリアも一気に巡れます。

[ryokou-5]

●代表的な名物・名産品・特産品（掲載時）

★横手やきそば
概要：目玉焼きをトッピングした、甘めの特製ソースが香るご当地焼きそば。もっちり太麺が特徴。
必要な費用：店頭で一皿700～900円、持ち帰り用セット1200～1500円程度。

★平鹿りんご
概要：横手市平鹿地区で栽培される高品質なリンゴ。みずみずしさと甘みのバランスが絶妙。
必要な費用：1箱（5kg）2500～4000円程度。旬は秋。

★十文字ラーメン
概要：あっさりとした醤油スープに、手揉み風の中細麺が特徴の地元ラーメン。
必要な費用：一杯600～800円、土産用セット1000円前後。

★横手納豆
概要：地元産大豆を使用した、昔ながらの製法による小粒納豆。香り高く旨みが強い。
必要な費用：パック詰めで300～500円程度。

★増田の内蔵漬け
概要：伝統的な蔵元の技を生かした、地野菜を使った甘めの漬物。ご飯のお供に最適。
必要な費用：1パック500～700円程度。

★横手豚まん
概要：横手産豚肉をふんだんに使用した肉汁たっぷりのご当地中華まん。
必要な費用：1個300円前後、冷凍セット（6個入り）で2000円前後。

★大雄とうもろこし
概要：夏季限定で出回る、甘み抜群のスイートコーン。朝採れの新鮮さが売り。
必要な費用：1本150～200円程度。

★横手味噌
概要：米麹を多めに使用した、ふくよかな甘みと香りを持つ地味噌。
必要な費用：1kg800円～1000円程度。

★山内りんどう
概要：濃い青紫色が美しい、山内地区特産のりんどう。贈答用にも人気。
必要な費用：1束1500円前後（切り花）。

★秋田いぶりがっこ（横手産）
概要：横手市周辺で作られる伝統的な燻製たくあん。独特の香ばしさがクセになる。
必要な費用：1本500～800円程度。

★横手焼き物
概要：素朴で力強い風合いが特徴の陶器。湯呑み、皿、酒器などが揃う。
必要な費用：湯呑み1500～2500円、皿類3000円前後。

★雄物川和紙
概要：雄物川流域で育まれた伝統工芸。手漉きの柔らかさと丈夫さが特徴。
必要な費用：便箋・はがきセットで1000円前後。

★横手こけし
概要：ほっこりした表情が愛らしい横手系こけし。全国のこけし愛好家にも人気。
必要な費用：小サイズ2000円前後、中サイズ3000～5000円程度。

★増田蔵細工
概要：蔵の彫刻技術を応用した木工細工。重厚で美しい仕上がりが魅力。
必要な費用：小箱3000円前後、屏風型細工は1万円超えも。

★平鹿もも
概要：夏に旬を迎える、ジューシーで甘い桃。傷みやすいため地元で味わうのがベスト。
必要な費用：1箱（約2kg）2500～3500円程度。

★横手産山菜セット
概要：春先に採れるこごみ、わらび、たらの芽などの詰め合わせ。
必要な費用：セット1500円～2500円程度（内容量による）。

★山内天然きのこ
概要：山内地域で採れる天然なめこや舞茸。香りと歯応えが別格。
必要な費用：1パック500～1000円程度（種類による）。

★横手ブルーベリー
概要：平鹿地区などで栽培される、甘みたっぷりの大粒ブルーベリー。
必要な費用：1パック500～800円、加工ジャム1000円前後。

★雄物川産枝豆
概要：秋田の晩成枝豆「毛豆」などが有名。濃厚な風味が特徴。
必要な費用：1袋400～600円程度。

[ryokou-8]

●人気のお土産（掲載時）

★はたはたパイ（木村屋商店）
概要：​秋田名物の魚「ハタハタ」をモチーフにしたパイ菓子。しょっつる風味のバター風味が特徴です。
価格帯：​10枚入りで約1,000円前後。​

★もふドラ（蕗月堂）
概要：​黒糖入りの生地で自家製粒あんを包んだ蒸しどら焼き。マーガリン入りとつぶあんの2種類があります。
価格帯：​1個あたり約150円～200円。​

★かぶと虫の幼虫チョコレート（小松屋本店）
概要：​かぶと虫の幼虫を模したユニークなチョコレート菓子。見た目のインパクトが抜群です。
価格帯：​1個あたり約300円～500円。​

★横手やきそばYS2（三浦商店）
概要：​横手名物の焼きそばを家庭で楽しめるセット。麺とソースがセットになっています。
価格帯：​2食入りで約1,000円前後。​

★まんさくの花（日の丸醸造）
概要：​横手の蔵元が手がける純米酒。やさしい味わいで料理との相性も良いです。
価格帯：​720mlボトルで約1,000円～3,000円。​

★田園こだわりギフトセット（田園）
概要：​横手の食肉加工メーカーが手がけるウインナーやソーセージの詰め合わせ。
価格帯：​セット内容により約2,000円～5,000円。​

★花見だんご（かぶき屋）
概要：​潰れた形が特徴的な黒糖風味のだんご。横手の殿様に献上された逸話があります。
価格帯：​15本入りで約1,500円前後。​

★いぶりがっこ（金樽）
概要：​大根を燻製にしてから米糠で漬けた、独特の香りと食感が特徴の漬物。
価格帯：​1本入りで約500円～1,000円。​

★なまはげのおくりもの（お菓子のにこり）
概要：​なまはげを模した軽くて香ばしいお菓子。見た目もユニークで人気です。
価格帯：​1個あたり約150円～200円。​

★横手の地酒
概要：​横手市内には複数の酒蔵があり、地元の米と水を使った日本酒が醸造されています。
価格帯：​720mlボトルで約1,000円～3,000円。​

★中山人形
概要：​横手市の伝統的な土人形で、干支の土鈴などが人気。
価格帯：​1体あたり約500円～1,500円。​

★あけびづる細工
概要：​あけびの蔓を使って編まれた、籠やバッグなどの工芸品。
価格帯：​商品によって異なりますが、約3,000円～10,000円。​

★十文字和紙
概要：​伝統的な手漉き和紙で、書道や工芸品に使用されます。
価格帯：​1枚あたり約100円～500円。​

★正藍浅舞絞り
概要：​藍染めの技法で作られた、独特の模様が美しい布製品。
価格帯：​商品によって異なりますが、約2,000円～5,000円。​

★横手スイカ
概要：​夏の特産品で、甘みが強くシャリ感のあるスイカ。
価格帯：​1玉あたり約1,000円～2,000円。​

★横手ホップ
概要：​ビールの原料となるホップの生産が盛んな地域。
価格帯：​商品によって異なります。​

★増田りんご
概要：​昼夜の寒暖差が大きい気候で育った、甘みと酸味のバランスが良いりんご。
価格帯：​1kgあたり約500円～1,000円。ジュースやジャムも人気です。​

★大沢葡萄ジュース
概要：​大沢地区で収穫された葡萄を使用した、濃厚な味わいのジュース。
価格帯：​720mlボトルで約1,000円～1,500円。​

★芭蕉煎餅
概要：​もち粉と上南粉で作った生地に白あんの羊羹を挟んだ、バナナ風味の生菓子。
価格帯：​1枚あたり約150円～200円。​

★喜助みそ
概要：​自然醸造で作られた、風味豊かな味噌。
価格帯：​1kgあたり約500円～1,000円。

[ryokou-9]

●代表的な食文化・ご当地グルメ（掲載時）

■ 横手やきそば ― 目玉焼きが象徴する“まちの味”
まず何といっても欠かせないのが「横手やきそば」。この名物料理は、他の地域の焼きそばとは一線を画す独自のスタイルを持っています。太めのストレート麺に、甘みのある濃厚ソースを絡め、最後に目玉焼きをふわりと乗せるのが基本。福神漬けが添えられるのも特徴的です。
戦後、屋台文化から広まり、今では「横手やきそば暖簾会」の加盟店が市内各所に点在し、食べ比べを楽しむこともできます。B級グルメの祭典「B-1グランプリ」でも人気を博し、全国にその名を知られる存在となりました。

■ いぶりがっこ ― 燻された冬の保存知恵
秋田県全体の名産でもある「いぶりがっこ」は、横手市でも深く根づいた漬物文化の一つ。寒冷地では野菜の天日干しが難しく、囲炉裏の上に吊して燻すことで乾燥と保存性を高めたのが始まりとされています。
特に横手市周辺で作られるいぶりがっこは、干し大根の風味と燻煙の香ばしさが絶妙に調和し、米との相性も抜群。最近ではクリームチーズと合わせて提供するカフェやバーも登場し、伝統の味が現代的な進化を遂げています。

■ 十文字ラーメン ― あっさり上品な「町の一杯」
十文字地区で生まれた「十文字ラーメン」は、透き通った醤油スープに中細縮れ麺がよく合う、非常にあっさりとした味わいが魅力です。トッピングにはメンマ、チャーシュー、ネギなどオーソドックスながら、どこか懐かしさを感じさせます。
かつての駅前市場の軽食として親しまれてきた背景もあり、今でも昔ながらの製法を守る老舗がいくつも残っています。「飽きのこない味」として、地元の人たちの日常に寄り添うラーメンです。

■ 横手の漬物文化 ― 内蔵が守る味の伝承
増田町など蔵文化が色濃く残る地域では、「内蔵（うちぐら）」と呼ばれる家屋内の蔵を利用した漬物作りが盛んに行われてきました。温度・湿度の安定した空間で漬け込まれる野菜は、季節を超えて美味しさを維持します。
雪国ならではの知恵が詰まった「冬仕込み漬物」は、甘酢漬けや味噌漬け、辛子漬けとバリエーションも豊富。地元スーパーや道の駅では、家庭ごとに味の違う自家製品も並び、「横手の家庭の味」として深く根づいています。

■ 平鹿りんごと果樹文化 ― 山の麓が生んだ甘い実り
横手市平鹿地区は、県内有数の果樹栽培地帯。特に「サンふじ」や「王林」などのりんごは、寒暖差のある気候と豊かな土壌により、色づきと糖度が高くなるのが特徴です。
また、桃、さくらんぼ、ブルーベリーなども栽培され、直売所では旬の果物を求めて観光客が訪れます。最近では果物を使用したスイーツや加工品（ジャム、ジュース）も多く開発され、横手の「果物グルメ」として注目されています。

■ 伝統の保存食文化 ― 冬に備える台所の知恵
豪雪地帯である横手市では、冬の間の食料確保として、様々な保存食文化が根づいてきました。干し大根や凍み豆腐、干し芋、塩漬け魚、乾燥ゼンマイなど、かつての生活の知恵は今も健在です。
特に「凍み大根」は、夜の寒気と日中の乾燥を利用してじっくり乾燥させるもので、煮物や味噌汁に入れると旨味が凝縮されて風味豊か。伝統の保存食は、今や「自然派グルメ」として若い層にも見直されています。

■ 郷土の鍋料理 ― 寒い冬を越すための団らん食
横手では冬になると鍋が食卓の中心になります。「きりたんぽ鍋」はもちろん、地元では「だまこ鍋」（つぶしたご飯を団子状にしたものを入れた鍋）や、地鶏を使った醤油味の寄せ鍋などが愛されています。
特筆すべきは、家ごとに出汁や具材にこだわりがあり、「○○家の味」が鍋料理で顕著に現れる点。観光客向けにも鍋体験イベントが開かれることがあり、地域ならではの団らん文化に触れることができます。

■ 地酒と横手の酒肴 ― 雪国が磨く清冽な味
秋田は酒処ですが、横手市にも個性豊かな酒蔵が存在します。雄物川の清水と秋田米を使い、雪のように清らかな日本酒が作られています。「大納川」「まんさくの花」「阿櫻」などは、県内外で評価の高い銘柄。
これに合わせて登場するのが「いぶりがっこ」「じゅんさい」「塩辛」など、酒肴の品々。地元居酒屋では、季節の山菜や川魚を使った珍味が揃い、地酒との相性を楽しむのが横手流の“大人のグルメ”です。

■ 新時代のご当地スイーツ ― 伝統×モダンの甘味革命
横手市では、伝統の素材を活かしたスイーツも人気を博しています。例えば、平鹿りんごをまるごと使ったアップルパイ、いぶりがっこ入りのチーズタルト、さらには地酒を練り込んだバターケーキなど、ユニークな創作菓子が多数登場。
若い職人や地元の洋菓子店が中心となって開発し、道の駅やイベントでも注目されています。味はもちろん、パッケージデザインにも工夫があり、若者や観光客の支持を得ています。

■ 農家レストランと食の体験施設 ― 土地の味をその場で味わう
横手市内には、「農家レストラン」や「郷土食体験施設」も増加中。農家の方々が提供する季節料理を味わいながら、収穫体験や調理体験が楽しめます。
とくに増田・平鹿・大雄地域では、農村の食文化を学びながら「手作り味噌」「漬物仕込み」「米粉スイーツづくり」など、参加型の食イベントが開催され、食べるだけでなく「食文化を学ぶ旅」としての人気も高まっています。

[ryokou-10]

●代表的な祭・イベント（掲載時）

★横手の雪まつり（かまくら祭り）
概要：市街地に幻想的な雪の「かまくら」が並ぶ、横手を象徴する冬の風物詩。子どもたちが中で甘酒を振る舞い、神様に豊作を祈願します。
おすすめ時期：毎年2月15日・16日
アクセス：JR横手駅から徒歩圏内（複数会場あり）
費用：観覧無料（一部体験は有料）

★梵天祭り（ぼんでん）
概要：五穀豊穣と商売繁盛を願って、絢爛な装飾を施した巨大な“ぼんでん”を神社へ奉納する勇壮な祭り。
おすすめ時期：2月17日（旭岡山神社）
アクセス：JR横手駅から徒歩15分
費用：観覧無料

★よこて菊まつり
概要：秋の風物詩として親しまれる、約3万株の菊花が展示される華やかなイベント。各流派が腕を競う見事な作品が並ぶ。
おすすめ時期：10月下旬～11月上旬
アクセス：横手公園（JR横手駅から徒歩15分）
費用：入園無料

★増田蔵の日まつり
概要：歴史ある「内蔵」が一斉に一般公開され、町中が和装や地元芸能でにぎわう文化イベント。
おすすめ時期：9月下旬の土日
アクセス：JR十文字駅から車で10分
費用：見学無料（施設によって一部入館料あり）

★十文字さくらまつり
概要：十文字町の桜の名所「十文字中学校裏通り」で開催される春の祭典。屋台や地元の踊りも見どころ。
おすすめ時期：4月中旬
アクセス：JR十文字駅から徒歩15分
費用：観覧無料

★浅舞公園はすまつり
概要：夏の朝に咲き誇る蓮の花と共に行われる涼やかなイベント。ステージショーや地域グルメ販売もあり。
おすすめ時期：7月中旬～下旬
アクセス：JR横手駅から車で約25分
費用：入園無料

★横手の花火大会
概要：雄物川河川敷で繰り広げられる、約6000発の花火が夜空を彩る壮大なイベント。河川敷に屋台も並び大にぎわい。
おすすめ時期：8月15日
アクセス：JR横手駅から徒歩約20分
費用：観覧無料（有料観覧席あり：2000円前後）

★大雄サンラインまつり
概要：大雄地域の「サンライン」にて地域農産品の直売やライブイベントが行われる地元密着型のお祭り。
おすすめ時期：9月中旬
アクセス：JR横手駅から車で約20分
費用：入場無料

★よこて市民市場まつり
概要：旬の野菜や特産品が並ぶ活気ある市場イベント。試食や地元料理の振る舞いもあり、グルメ旅におすすめ。
おすすめ時期：年2回（春・秋）
アクセス：JR横手駅から徒歩8分
費用：入場無料

★蔵の日ライトアップイベント
概要：増田の蔵町並みがライトアップされ、幻想的な夜の街歩きが楽しめる期間限定イベント。
おすすめ時期：11月または2月に開催
アクセス：JR十文字駅から車で15分
費用：入場無料（ガイドツアーは有料）

★よこて音楽祭
概要：市内ホールや野外ステージで、市民参加型の音楽イベントが展開。吹奏楽、和太鼓、バンドなどジャンルも多彩。
おすすめ時期：6月下旬～7月上旬
アクセス：JR横手駅から徒歩圏内（横手市民会館など）
費用：入場無料（一部公演有料）

★上畑棚田まつり
概要：日本の原風景とも言える棚田で開催される収穫感謝祭。棚田ライトアップや農村体験も楽しめる。
おすすめ時期：9月下旬
アクセス：JR横手駅から車で約40分
費用：イベント無料（体験料は別途）

★横手盆踊り大会
概要：市民総出で踊る夏の風物詩。浴衣姿で集まった人々が、賑やかな囃子に合わせて盆踊りを楽しむ。
おすすめ時期：8月中旬
アクセス：JR横手駅前広場
費用：参加・見学無料

★りんご収穫まつり（平鹿地区）
概要：収穫期に合わせて果樹園で開催される体験型イベント。りんご狩り・試食・即売会などが充実。
おすすめ時期：10月中旬～11月初旬
アクセス：横手ICから車で15分
費用：入園無料（りんご狩りは1000円程度）

★山内りんどうフェスティバル
概要：山内地域特産のりんどうを主役にした花のイベント。地元グルメや苗の販売もあり。
おすすめ時期：9月中旬
アクセス：JR横手駅から車で約40分
費用：入場無料

★増田町民夏まつり
概要：内蔵通りを中心に行われる夏祭り。子ども神輿や露店、民謡流しで地域が一体となる日。
おすすめ時期：7月末～8月初旬
アクセス：JR十文字駅から車で約10分
費用：入場無料

★湯沢・横手大道芸フェスタ（共催）
概要：横手市と湯沢市をまたぐパフォーマンスイベント。ジャグリングやマジックなど多様な芸が市街地をにぎわす。
おすすめ時期：9月中旬
アクセス：JR横手駅～会場まで徒歩圏または送迎バス利用
費用：観覧無料

★横手市冬のイルミネーション（駅前）
概要：12月初旬から駅前を中心に展開されるロマンティックなイルミネーションイベント。
おすすめ時期：12月～2月
アクセス：JR横手駅前
費用：観覧無料

★横手市民文化祭
概要：市民による芸術、音楽、舞踊、書道など多彩な発表が行われる文化の祭典。
おすすめ時期：10月中旬
アクセス：横手市民会館ほか市内各施設
費用：入場無料（一部有料発表あり）

★ふるさと村お祭り広場イベント
概要：秋田ふるさと村で年間を通して開かれる季節ごとの企画。夏は縁日、冬は雪遊びなど。
おすすめ時期：通年開催（内容による）
アクセス：JR横手駅から車で5分
費用：基本無料（一部有料体験あり）

[ryokou-11]

●特性（掲載時）

■ 雪と共に生きる適応力
横手といえば、全国でもトップクラスの豪雪地帯。冬には2メートル以上の積雪を記録することも珍しくありません。しかしその雪を単なる「障害」ではなく、「資源」として捉えてきたのが横手市の強さです。
たとえば、雪を活用した野菜の長期保存「雪中貯蔵」や、雪を冷熱源とする「雪冷房」、冬の観光資源としての「かまくら祭り」など、雪と調和した暮らし方が広がっています。
また、除雪体制の整備や地域ボランティアによる「雪下ろし支援」など、地域全体で冬を乗り越える助け合いの文化も根づいており、寒さの中にも温かさを感じさせるまちです。

■ 豊かな農業資源と発信力
横手は秋田県内でも有数の農業産地です。肥沃な土壌と清流に恵まれ、米・果物・野菜などの生産が盛んです。
「あきたこまち」に代表される良質な米
「平鹿りんご」「横手ぶどう」などの果物
「大雄とうもろこし」や「雄物川の枝豆」などの夏野菜
これらの作物は、単なる産物としてだけでなく、観光資源としても活かされています。観光農園での収穫体験や、地産食材を活かした農家レストランなど、農業と交流を結びつけた取り組みは全国的にも注目されています。

■ 伝統と革新が共存する文化
横手には長い歴史と豊かな伝統が今も息づいています。かまくら文化、蔵造りの町並み、盆踊り、梵天奉納――どれもが土地に根差した信仰や季節の営みと深く結びついています。
一方で、これらの文化を現代的に表現し、観光や教育、地域づくりへと昇華させている点が横手の特徴でもあります。たとえば：
「横手かまくら館」では一年中かまくら体験が可能
増田の「内蔵」は観光資源として保存・公開
地元の高校生や大学生が地域伝統をテーマにした研究や活動に参加
過去に誇りを持ちつつも、未来へ繋げていこうとする取り組みが各地で展開されているのです。

■ 地域ごとに異なる顔を持つ多層都市
現在の横手市は、2005年に旧横手市を中心に周辺町村が合併して誕生した広域市です。十文字、増田、大森、大雄、平鹿、山内、雄物川など、かつて独立していた地域は、それぞれ異なる風土と文化を今なお持っています。
十文字：交通と商業の町。ラーメン文化が発展。
増田：重厚な「内蔵」文化を守る歴史地区。
平鹿：果樹栽培が盛んな農業地帯。
山内：自然が豊かで、りんどうの花が名産。
雄物川：水の恵みと田園が広がる穏やかな地域。
こうした多様性は、横手という都市の懐の深さを示しており、住む人や訪れる人を様々な表情で出迎えてくれます。

■ 祭りに見る地域の結束力
横手の各地域では、春夏秋冬、大小さまざまな祭りや地域行事が開催されており、そこに住む人々のつながりの強さが現れています。
冬の「横手かまくら」「梵天祭り」では町全体が一丸となって準備を行う
夏の「増田の夏まつり」「横手盆踊り大会」では世代を越えた参加が行われる
秋には収穫祭や郷土芸能の披露も
これらの行事は、観光的価値以上に「地域の心のよりどころ」として機能しており、都市化が進んでも人と人との距離が近い文化を保ち続けています。

■ 方言の味わい ― 「やんべぇ」「んだっす」から感じる人のぬくもり
横手市を含む秋田県南地域では、独特の言い回しやイントネーションを持つ「秋田弁」が話されています。特に横手弁は、語尾に「～んす」「～べぇ」「～だっす」などの柔らかな響きを持ち、人懐っこく感じられるのが特徴です。
例えば：
「やんべぇ」＝ ちょうどいい
「しったげ」＝ とても
「け？」＝ 食べた？
「んだっす」＝ そうです
若い世代では標準語との使い分けが進んでいるものの、家庭内や地域の会話では方言が根強く残っており、その土地ならではのぬくもりを感じさせます。

■ 湯沢・美郷・大仙との生活圏共有
横手市は、秋田県南の中核都市であり、周辺市町とのつながりも深い地域です。
湯沢市とは文化・歴史・学校間の交流があり、温泉・酒文化でも共通性が強い。
美郷町とは農業や用水のネットワークを共有し、花や水を活かした観光交流が進む。
大仙市（旧大曲市）は花火文化の名所であり、文化・イベントで連携が多い。
生活圏も近く、病院・買い物・通勤通学など実生活での交流が盛んであり、「県南圏」として一体的に考える人も多くなっています。

■ 岩手県・山形県との越境文化
また、横手は県境にも近く、岩手県西和賀町や山形県新庄市との文化的・経済的なつながりもあります。冬季の雪文化や、山間地域に特有の食文化（凍み豆腐・山菜食など）は共通しており、親戚関係や商取引も多く行われています。
こうした越境的なつながりは、県境の“壁”を超えた広域的なアイデンティティを育んでいます。

■ 多層的な文化が共鳴する「横手という場所」
横手市は、ひとつの都市としてのまとまりを持ちながらも、それぞれの地域が自立し、多様な文化を抱えています。雪国としてのたくましさ、農村としての実直さ、歴史都市としての誇り、そして人々のやさしさ。方言に宿るぬくもりも含めて、横手には「人と土地が共に生きてきた証」が随所に刻まれています。
今後、少子化や高齢化の波を受けながらも、この地域の強みと個性を生かし、外から訪れる人にも開かれた「地域力のあるまち」として進化していくに違いありません。

[ryokou-12]

●過去に人気だった店（掲載時）

★ダイエー横手店（旧・横手ショッピングプラザ）
概要：かつて横手市民の買い物の中心だった大型商業施設。昭和後期から平成初期にかけて賑わい、衣料品から食料品、家電製品まで一通り揃う「何でも屋」として愛された。
特徴：週末には駐車場が満杯になり、特設催事コーナーでは地元アイドルのミニライブも開催された。
現状：2000年代初頭に閉店。跡地は再開発され、現在は別の商業施設や住宅地に変貌。

★横手西武（百貨店）
概要：横手市中心部に存在した地方百貨店。地元では「西武で買い物するのがステータス」とされた。
特徴：お中元・お歳暮商戦の時期には、1階ギフトコーナーが特に混雑した。レストランフロアのパフェも人気。
現状：バブル崩壊後の経営悪化を受け閉店。建物は解体され、現在は公的施設として再利用されている。

★横手温泉 ゆうゆうプラザ（現存）
概要：横手駅前に立地する温泉宿泊施設。ビジネス客から観光客、地元民の憩いの場まで幅広く利用されている。
特徴：源泉かけ流しの湯と、手頃な価格のランチバイキングが人気。冬場には「かまくら温泉まつり」連携プランも。

★イオンスーパーセンター横手南店（現存）
概要：大型ショッピングモール。日常の買い物からファッション、飲食、映画鑑賞まで網羅する地域最大級の複合施設。
特徴：地元学生が放課後に集まる定番スポット。夏休みにはイベントスペースで子供向け催事が連日開催される。

★ドライブインみなみ（旧大森町）
概要：昭和40年代から親しまれてきた、ドライブイン形式の飲食施設。大型トラックドライバーから家族連れまで幅広い層に支持された。
特徴：名物はボリューム満点のカツ丼と、濃い目の味付けが癖になる味噌ラーメン。
現状：施設老朽化に伴い惜しまれつつ閉店。

★レストラン セゾン（横手駅前）
概要：1970～80年代にかけて、洋食レストランとして人気を誇った。デートや家族の記念日によく利用された。
特徴：ハンバーグと海老フライの盛り合わせが定番メニュー。ステンドグラス風の内装が印象的。
現状：平成期に入って閉店。跡地はビルに改装された。

★食堂まるよし（増田町）
概要：地元民から絶大な支持を集めた大衆食堂。朝6時開店という驚きの営業時間で、農家や職人たちに重宝された。
特徴：味噌カツ定食、ラーメン、カレーライスなどオールジャンルメニューが強み。
現状：現在も別の経営者のもとリニューアルして営業中。

★横手シネマ（映画館）
概要：かつて横手市街地に存在した単館系映画館。邦画・洋画問わず、時代を彩った作品が上映された。
特徴：子供たちにとっては、夏休みの定番レジャーだった。チケット半券でジュース割引などのサービスも。
現状：シネマコンプレックス普及の影響で閉館。

★横手ボウル（ボウリング場）
概要：1970年代から90年代にかけて、家族連れや若者に人気だったボウリング場。地元企業のレクリエーションにも利用された。
特徴：レトロなスコア表示パネルと、懐かしいアナウンスが記憶に残る。
現状：営業終了後、別用途に転用。

★よこてイーストモール（現存）
概要：市街地の東側に位置するショッピングモール。地元スーパーや専門店、飲食店が集積している。
特徴：日用品購入から地元野菜の直売まで、地域密着型の使いやすさが魅力。

★菓子舗さいとう（横手市内）
概要：長年愛される和菓子店。横手やきそばをイメージしたスイーツなどユニークな商品開発でも知られる。
特徴：定番は「かまくらまんじゅう」。冬場は予約必須の人気ぶり。

[ryokou-13]

●過去の出来事（掲載時）

■ 1953年「横手大火」 ― 街の半分を焼き尽くした悲劇
概要：1953年（昭和28年）、横手市中心部で発生した大火災は、強風に煽られて延焼し、約900戸以上が焼失する未曾有の災害となった。
影響：被災後、市街地は防火建築条例の見直しや都市計画が加速。商店街の復興には多くの義援金が寄せられた。
記憶：「あのときの火は、風が鳴る音と共に襲ってきた」と語り継がれる。

■ 1966年「旧羽後交通横手電鉄の廃止」 ― 鉄道が町を去った日
概要：かつて横手と大森町を結んでいた路面電車「横手電鉄」が、モータリゼーションの波に押されて運行終了。
影響：通学・通勤手段がバスや自家用車へ移行。駅跡地はのちに道路・施設へと転用された。
話題：今も車庫跡地には“電車が走っていた頃の記憶”が地元高齢者の話題になる。

■ 1975年「横手駅舎の近代化」 ― 木造駅舎からの大転換
概要：老朽化していた旧木造駅舎が取り壊され、新たに鉄筋コンクリート造の駅ビルが完成。
特徴：土産店や待合室の拡充により、鉄道利用客の利便性が大幅に向上。
印象：「旅立ちの景色が変わった」と語る人も多い。

■ 1982年「東北新幹線・秋田新幹線の影響」 ― 繁華街に変化の兆し
概要：新幹線網の整備により、横手市は主要ルートから外れることに。一方で、観光・商業は大曲・秋田市へシフトし始めた。
変化：若者の進学先や企業の拠点が移り、横手中心街は“静かになった”と形容されるように。
転換：その後、逆に「静かな田舎を楽しむ」旅先として価値を高める契機にもなった。

■ 1992年「秋田ふるさと村の開業」 ― 観光と文化の新時代の幕開け
概要：県南最大の観光文化施設「秋田ふるさと村」がオープン。県内外の家族連れや教育旅行先として人気を博す。
話題：開業当初は連日行列ができ、グルメコーナーのカレーが“隠れ名物”に。
現在：今や横手観光の中核施設として、地域の顔の一つに成長。

■ 2005年「市町村合併による“新・横手市”誕生」 ― 地域アイデンティティの再編
概要：旧横手市に加え、周辺の十文字、増田、大雄、平鹿、山内、大森、雄物川の7町村が合併。
背景：行政機能の効率化と人口減対策が目的。
余波：「○○町が横手になったって言っても、心は地元のままだよ」という声も多かった。

■ 2006年「横手やきそばB-1グランプリ準優勝」 ― ご当地グルメが一躍全国区へ
概要：「横手やきそば」が全国B級グルメイベント「B-1グランプリ」で注目を集め、準優勝に輝く。
結果：横手やきそば暖簾会の加盟店舗が増加し、観光客の誘致に成功。
余波：市内では「やきそばマップ」が作成され、食べ歩きイベントも開催されるように。

■ 2009年「豪雪による全市停電」 ― 雪と電気の依存関係が露わに
概要：年末にかけての大雪により送電網が断絶し、市内広範囲で停電が発生。
影響：ストーブが使えず、家庭用発電機や防寒具の備えの必要性が再確認された。
教訓：この経験が防災訓練や「雪害対策計画」の改訂に結びついた。

■ 2011年「東日本大震災とその波及」 ― 離れていても揺れた、心の記憶
概要：震源から離れていた横手市も震度5弱の揺れを観測。交通や物資が一時的に滞る。
出来事：市内でも避難所が開設され、被災地からの避難者を受け入れた。
感動：「横手の人のやさしさが身に染みた」と被災者の手紙が新聞で紹介された。

■ 2014年「横手市出身の小学生が全国作文コンクールで文部科学大臣賞受賞」
概要：横手市内の小学校に通う児童が、雪国の暮らしと家族の絆をテーマにした作文で全国優勝。
話題：「雪の中で育った僕は、寒さの中にもあたたかさを見つけました」との一文が話題に。
評価：地域の暮らしそのものが教育資源となる好例として全国で注目された。

■ 2020年「コロナ禍と“新しいかまくら祭り”」 ― 伝統と柔軟さの両立
概要：新型コロナウイルスの影響で、「かまくらまつり」が史上初の縮小開催に。代わりに「バーチャルかまくら」などの取り組みが行われた。
試み：ドローン撮影やオンラインライブ配信を活用し、観光と安全を両立。
評価：「かまくら文化は“形”ではなく“心”にある」と市長のコメントが反響を呼ぶ。

■ 地域発のベンチャー企業が農業IoTで全国進出（2021年）
概要：横手市の若手起業家が立ち上げたIT企業が、スマート農業支援システムを開発し注目を集める。
特色：リンゴや枝豆の育成状況を遠隔管理するアプリが好評で、全国のJAと提携。
影響：地元高校でもプログラミング教育の重要性が再評価されるきっかけに。

■ 横手市立増田図書館、建築賞受賞（2022年）
概要：増田の蔵文化と現代建築を融合した図書館が、公共建築賞を受賞。国内外から視察も。
注目点：伝統と未来志向が両立した設計が「地域に根ざす美」として高く評価された。

■ 横手市が「全国住みたい雪国ランキング」上位へ（2023年）
概要：某民間調査で「雪国でも暮らしやすい自治体」として注目を浴びる。
理由：雪対策が進んでいること、子育て支援制度が充実していることが評価ポイント。
反響：市民からは「昔は雪に悩まされたが、今は誇りに思える」との声も。

■ 2024年「横手駅前の再開発完了」 ― 駅と町が再びつながる
概要：老朽化した駅前地区の再開発事業が完了し、複合施設や広場が整備された。
意義：地元産材を活用した温かみのあるデザインで、“帰ってきたくなる駅”として市民に好評。

[ryokou-14]

●人気の売れ筋ランキング

[ryokou-15]

●現在予約可能なホテル・旅館♪

[ryokou-16]

●空港・駅付近のレンタカーを探す♪（割引クーポンあり）

[ryokou-17]

●秋田県産の商品のお取り寄せをチェック♪

[ryokou-18]

[anime-sita]